マーケティング施策で成果を出すには、揺るぎない知識をつけ、それを常にアップデートしていく必要があります。
そこでこの記事では、マーケターに向けて、マーケティングの知識がつくおすすめ本をまとめました。気になるものがあれば、まず要約からチェックしてみてください。
マーケティングを学び始める人にまず一冊おすすめするのは『この1冊ですべてわかる マーケティングの基本』(安原智樹著)。マーケティング・コンサルタントの安原智樹さんがマーケティングの基礎知識を教えてくれます。
事例も豊富で、マーケティング初心者にもわかりやすいのがうれしいポイントです。
BtoBマーケティングの施策をとにかくたくさん知りたいなら『営業してない相手から“契約したい”と言わせる マーケティングの全施策60』(田中龍之介著)がおすすめ。
潜在層向け施策、準顕在層向け施策、顕在層向け施策、商談改善施策の4つに分けて60種類もの施策がまとめられており、SEOやリスティング広告といったWEB施策から、展示会、自社セミナー、テレアポ改善、代理店との協業といった昔ながらのものまで幅広く紹介されています。図が豊富で読みやすいのもおすすめポイントです。
とにかく実践にフォーカスしたマーケティング本を探している人には『「マーケティング」実践講座』(弓削徹著)がおすすめです。
SONYやサントリーといった大企業から中小企業まで2200社超に実務的指導をしてきた専門家が、マーケティングの実践的な知識・ノウハウを網羅的に解説している一冊です。
ベストセラーのマーケティング書でしっかりと知識を身につけたい人には『マーケティング・マネジメント〔原書16版〕』(フィリップ・コトラー/ケビン・レーン・ケラー/アレクサンダー・チェルネフ著)をおすすめします。
本書は「現代マーケティングの父」と称されるフィリップ・コトラー氏の名を冠し、マーケティング・マネジメントのあらゆる知識と事例が網羅された書の第16版。しっかり読み込めば他のマーケターに差をつけられる一冊です。
ストーリー形式でマーケティングを学びたい人には、2011年発行、20万部を突破しているロング&ベストセラーの『100円のコーラを1000円で売る方法』(永井孝尚著)がおすすめ。セールス出身の主人公が、異動先の「商品企画部」でマーケティングを学び、成長していくストーリーを楽しみながら、マーケティングの知識を身につけられます。
身近な話題でマーケティング思考を身につけたい人には『タピオカ屋はどこへいったのか?』(菅原由一著)をおすすめします。
立ち飲み屋にはなぜ女性客が多いのか、姿を消したタピオカ屋はどこへいったのか、ラーメン屋が油の量や麺の硬さを選ばせるのはなぜか……楽しいトピックを読み進めながら、ビジネスに役立つマーケティング思考が身につく一冊です。
『BtoBマーケティングの定石』では、DXソリューションやコンサルティングを手掛ける株式会社WACULの代表取締役、垣内勇威さんが、タイトル通り「BtoBマーケティングの定石」をまとめた一冊。「なぜ営業とマーケは衝突するのか?」というサブタイトルにドキッとしたBtoB企業のマーケターは必ず読みたい定番書です。
マーケティングに欠かせない顧客分析のメソッドを学びたい人には、P&G、ロート製薬、ロクシタン、スマートニュースなどのマーケティングや経営に携わったのちに独立し、累計380社を超える企業の支援を行ってきた西口一希さんの『ビジネスの結果が変わるN1分析』がイチオシ。
西口さんは本書で、インタビューを通して実在する1人の顧客(=N1)を徹底的に理解し、その顧客が価値を見出す便益と独自性を把握して商品開発や訴求に生かすアイデアを得る「N1分析」の重要性や実践方法を丁寧に教えてくれます。本書を読み終えるときっと「N1インタビュー」を自社のマーケティング施策に取り入れたくなるでしょう。
同じく西口一希さんのマーケティング本でおすすめしたいのが『マーケティングを学んだけれど、どう使えばいいかわからない人へ』。西口さんは、マーケティングを学んだ多くの人が「マーケティングの樹海」に迷い込んでいると指摘した上で、「樹海」から抜け出すためのヒントをまとめています。
西口さんによると、「マーケティングの樹海」から抜け出すための第1ステップは、「顧客が魅せられる価値とはなにか」を理解すること。マーケティング知識はあるはずなのになぜかうまくいかない……と悩むマーケターを救う一冊です。
マーケターに不可欠なコピーライティング力を磨きたい人には『セールスコピー大全』(大橋一慶著)がおすすめ。実践的な知識・テクニックが満載で、新人マーケターからベテランまで、学びの多い一冊です。
特に初心者でもできる「キャッチコピー」の4ステップは必読。「自分には文章のセンスがないから」と言い訳せず、本書を手に取ってみてください。
Z世代を対象としたマーケティング施策を検討したい人には『Z世代マーケティング』(ジェイソン・ドーシー&デニス・ヴィラ著)をおすすめします。
本書では、世代研究を行う著者らが、Z世代の一日の過ごし方やお金に対する価値観、企業選びで重視するポイントをまとめています。Z世代のリアルな姿を知ることで、マーケティングのヒントが得られるはずです。
広告費を下げつつ、より利益をあげるにはどうしたらいいか……そんな課題に挑戦するマーケターにおすすめするのは『厚利少売』(菅原健一著)です。
著者の菅原健一さんは経営アドバイザーとして、年間10社限定でアドバイスを提供し、時給は30万円だそう。本書ではそんな菅原さんが「厚利少売」を実現するためのヒントを明かしています。
本書のノウハウを取り入れれば、広告費を削りつつ商品・サービスの価格を上げたとしても、お客さんが殺到するようになるはずです。
サブスクリプションモデルを取り入れられないかと考えているマーケターにおすすめしたいのは『サブスクリプション』(ティエン・ツォ/ゲイブ・ワイザート著)。顧客と継続的な関係を築き、安定的に利益をあげるためのヒントがぎゅっと詰まった一冊です。有名企業の事例もふんだんに紹介されており、「自社ならどうするか?」をイメージしながら読めるでしょう。
消費者理解を深めたいマーケターにおすすめするのは『消齢化社会』(博報堂生活総合研究所著)。生活者の意識と行動を研究しているシンクタンク「博報堂生活総合研究所」が1992年から続く長期時系列調査「生活定点」のデータを分析するなかで発見した「消齢化」現象についてまとめられています。
さまざまな分野で確認されている「消齢化」現象は、マーケティング施策を検討するうえで大いに参考になるでしょう。まずは要約でその概要を確認してみてください。
マーケティングのプロフェッショナル集団・刀について知れる本としておすすめしたいのは『森岡毅 必勝の法則』(中山玲子著)。日経ビジネス記者の著者が、「ジャングリア」構想をはじめとする「刀」の裏側に迫った、読み応えたっぷりの一冊です。
ユニクロはどのように立ち上がり、現在のような姿になったのか……そのリアルなストーリーを学べるのは『ユニクロ』(杉本貴司著)。
500ページ近いボリューミーなノンフィクションながら、読み始めたら最後、ページをめくる手が止まらなくなるはずです。
アイリスオーヤマの仕組みがつぶさに明かされているのは『いかなる時代環境でも利益を出す仕組み』(大山健太郎著)。特に、使う人の立場に立った「ユーザーイン」の発想について語られているパートは必読です。
マーケティング事例でしばしば取り上げられるスターバックス。そのエッセンスを学びたいマーケターには『スターバックスはなぜ値下げもテレビCMもしないのに強いブランドでいられるのか?』(ジョン・ムーア著)をおすすめします。
本書によると、スターバックスにとってテレビCMよりも重要なマーケティングは「店舗での体験」「お客様とのかかわり」「地域とのかかわり」だそう。飲食系の企業のみならず、あらゆる企業にとって示唆深い一冊となっています。
売上高2兆円超、35期連続増収という驚異的な成長を遂げるドンキの施策が明かされているのは『ドンキはみんなが好き勝手に働いたら2兆円企業になりました』(吉田直樹/森谷健史/宮永充晃著)。特に、ドン・キホーテのPB(プライベートブランド)商品にプリントされているインパクト大のキャッチコピーについて書かれたパートは、全マーケター必読だと言えるでしょう。
「コメダ珈琲店」の秘密に迫った一冊といえば『なぜ、コメダ珈琲店はいつも行列なのか?』(高井尚之著)。
なぜコメダ珈琲店はお客さんが長居するのに儲かっているのでしょうか? また、幅広い層のファンを獲得できたのはなぜでしょうか? その答えが気になったら、ぜひまず要約からチェックしてみてください。
「お金配り」などで知名度が急上昇した前澤友作さん。そんな前澤さんの次なる取り組みについて知れるのが、2024年末に発売された『国民総株主』(前澤友作著)です。
前澤さんの次のステップは「株を配る」。さて、なぜ株を配るのでしょうか? 常に一歩先をいき、大きな話題をつくりだす前澤さんの頭の中を覗き見たいなら、ぜひ読んでみてください。
セブン-イレブンはなぜ強いのか――。このシンプルな問いに答えをくれるのが『売る力』(鈴木敏文著)です。2013年に刊行された書籍ですが、10年以上経った今読んでも学びに満ちた一冊となっています。
Webマーケティングの成果を上げたいマーケターにおすすめするのは『ファンダメンタルズ×テクニカル マーケティング』(木下勝寿著)。株式会社北の達人コーポレーション代表取締役社長の木下勝寿さんが、Webマーケティングのポイントをレクチャーしてくれる一冊です。
木下さんによると、Webマーケティングは「ファンダメンタルズマーケティング」と「テクニカルマーケティング」に分けられ、両方をマスターする必要があります。
ファンダメンタルズマーケティングとは、商品そのものやユーザーのペルソナ(典型的なユーザー像)、インサイト(購買要因)などを分析してコミュニケーションを設計すること。
一方、テクニカルマーケティングとは、CTR(Web広告のクリック率)や購入サイトへの遷移率、購入率、検索キーワードなどの数値的なフィードバックデータから、顧客とのコミュニケーションを設計することを指します。
これからWebマーケティングを学ぶ人はもちろん、ベテランマーケターにとっても学びの多い一冊となっています。
SEOの知識を身につけたいマーケターには、“SEOおたく”の竹内渓太さんによる『強いSEO』をおすすめします。
検索エンジンは何をしているか、Googleは何を評価しているのか、SEOの基本ステップとは……など、SEOに必要な知識を網羅的に学べる一冊です。
Instagramマーケティングについて学びたいなら『革命的に稼げるインスタ運用法』(カイシャイン著)がおすすめ。SNSマーケティング会社の取締役として、これまで100社以上のSNSアカウントの運用やコンサルティングに携わってきたカイシャインさんが、インスタ運用のポイントをまとめています。
特にじっくり読みたいのは、Instagramアカウントの初期設計について語られているパート。初期設計でつまずかないよう、本書を片手に丁寧に取り組んでみましょう。
同じく、インスタグラム運用のスキルを身につけたい人には『プロ目線のインスタ運用法』(石川侑輝著)もおすすめです。企業向けにInstagramマーケティング支援サービスを提供し、これまで300以上のアカウント支援と400万以上のフォロワーの分析を行ってきた株式会社SAKIYOMIの代表・石川侑輝さんが、インスタグラム運用のノウハウを惜しみなく明かしています。
石川さんによると、インスタグラム運用で成功するには、インスタグラムのアルゴリズムを理解することが不可欠。本書でインスタグラムのアルゴリズムを学び、フォロワー獲得への第一歩を踏み出してみませんか。
SNSマーケティングでバズを生み出したいマーケターには、WEBマーケ教育の専門家である青木創士さんの『美しく「バズる」技術』をおすすめします。
青木さんによると、「美しく『バズる』」ためには、WEBマーケティングを「コンセプト設計」→「認知」→「ファン化」→「集客」→「信頼構築」→「販売」→「リピート」のプロセスに分解し、戦略的に構築する必要があるといいます。
どんどんバズを生み出し、自社の知名度アップや売上アップにつなげたいなら、必読の一冊だと言えるでしょう。
YouTubeを始めたいマーケターや、自社YouTubeチャンネルの改善・育成を検討しているマーケターには『【超完全版】YouTube大全』(小山竜央著)がおすすめです。伸びるチャンネルにするための企画の立て方がやさしく解説されているので、動画の知見が少ない人でもすらすらと読み進められるでしょう。
「どんな本を選んでいいかわからない」「本を読む時間が取れない」「効率よくたくさんの本を読んで知識を得たい」という方は、1冊10分で読める本の要約サービス「flier(フライヤー)」を活用し、スキマ時間にインプットしてみてはいかがでしょうか。
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