結局、話し上手ほど得をする 「伝える」技能を磨く5冊
「以心伝心」で伝わらないものを伝えるために
「傾聴」の重要性が頻繁に語られる昨今、「自分が話すよりも相手の話に耳を傾けるべき」と考えている人は少なくないでしょう。とはいえ話し上手が得をするのは、いつの世も変わらないように思います。そこで今回は、「伝えること」「語ること」に関する注目書籍を集めてみました。聞き上手と話し上手は対立するものではありません。うまくバランスを取りつつ、コミュニケーションをとっていきたいものですね。
プレゼン(パブリック・スピーキング)の基本書はいろいろありますが、いまのイチオシはこちら。アメリカのハーバード大学、ニューヨーク大学などで教科書として使われているThe Art of Public Speakingの日本語版であり、自分の話を人にわかりやすく伝えたい人が、まず手に取るべき一冊です。
人前で話す時、もっとも大事なのは最初の「10秒」です。演劇集団キャラメルボックスで製作総指揮を務め、4000ステージ以上で「前説」を行なってきた著者が、「聞き手の心をつかむ話し方」を明らかにした一冊。かなり細かいテクニックや練習方法まで書いてありますので、とくに重要なプレゼンを前にしたときなどにおすすめです。
こちらは今年テレビでも話題になった、相手の心に火をつける技術「ペップトーク」の最新の解説書です。ペップトークは学校やスポーツの世界だけではなく、ビジネスの現場でも有効だと実証されているとのこと。本書の後半には実践的なワークも書かれていますので、「理論を学んで終わるのでなく、実践に移したい!」という方にぴったりではないでしょうか。著者、浦上大輔氏に「ペップトークの真髄」をお聞きしたインタビュー記事はこちら!
最終的に相手の心を震わせるのは、小手先の技術ではなくストーリーです。(とくにビジネスにおける)ストーリーテリングのスキルを身に着けつけたいのであれば、ぜひ本書を読んでほしいです。ロジカルな人であればあるほど、ここに書かれている内容が刺さるはず。
「話し上手の人は誰か?」と聞かれたとき、ジャパネットたかた創業者の髙田明氏が思い浮かぶ人は多いのではないでしょうか。本書は髙田氏、初の自叙伝。語り口もテレビに出ていた頃の高田氏そのままです。「伝える」ことはあくまで始まりでしかなく、重要なのは「伝わる」こと、という本書のメッセージは「伝える」現場に立ち続けてきた髙田氏だからこそ、説得力があります。