朝の自分時間で人生はうまくいく

最高の朝とおだやかな夜をつくる45の習慣
未読
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朝の自分時間で人生はうまくいく
出版社
主婦と生活社

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出版日
2024年11月22日
評点
総合
3.7
明瞭性
4.0
革新性
3.5
応用性
3.5
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おすすめポイント

朝起きるのがつらい。そんな人にとって、早起きは「いいとわかっているけれどできない」ことの筆頭だ。しかし、自分の時間をもっと充実させるには、早起きの習慣から始めるのが一番なのかもしれない。

本書の著者である曹洞宗徳雄山建功寺の枡野俊明住職は、禅僧として修行に入って以来、4時起きを実践。今では半世紀以上も早起きを続けているという。そんな著者は、早起きほど簡単で効果的な習慣はないと確信している。

そもそも、朝起きるのがつらいのは、きちんと眠れていないからだ。きちんと眠るには、いい夜を過ごすこと。本書がまずおすすめするのは、おだやかな夜をつくる方法だ。まずは夜の過ごし方を少しだけ変えてみる。これなら早起きにプレッシャーを感じている人でも、実践しやすいはずだ。

夜ぐっすり眠れるように、心身を整えることができたら、早起きする余力が生まれる。そうして生まれた朝の時間は、誰にも邪魔されない自分だけの「ゴールデンタイム」だ。日常に禅の考え方を取り入れようとする本書の提案は、どれも小さな習慣で、無理なく実践できそうだ。

限りある人生の時間をもっと大切に使いたい人だけでなく、朝の時間で自分を変えるきっかけが欲しいという人にも、本書をおすすめしたい。朝の時間を味方につけることで、人生全体を整え、豊かに生きるための第一歩となることだろう。

ライター画像
池田友美

著者

枡野俊明(ますの しゅんみょう)
曹洞宗徳雄山建功寺住職、庭園デザイナー、多摩美術大学名誉教授。
1953年、神奈川県生まれ。大学卒業後、曹洞宗大本山總持寺で修行。禅の思想と日本の伝統文化に根ざした「禅の庭」の創作活動を行い、国内外から高い評価を得る。芸術選奨文部大臣新人賞を庭園デザイナーとして初受賞。ドイツ連邦共和国功労勲章功労十字小綬章を受章。2006年『ニューズウィーク』誌日本版にて「世界が尊敬する日本人100人」に選出される。主な著書に『心配事の9割は起こらない』(三笠書房)、『迷ったら、ゆずってみるとうまくいく』(クロスメディア・パブリッシング)、『リセットする習慣』(明日香出版社)など。ベストセラー・ロングセラーも多数。

本書の要点

  • 要点
    1
    朝は新たな生命の始まりの時間であり、最も自由に使える時間でもある。夜をおだやかに迎えるための習慣を持つことで、朝の時間が充実し、人生が好転していく。
  • 要点
    2
    いい睡眠をとるために取り入れたい習慣は、「片づけ」と、「結界」をつくることだ。
  • 要点
    3
    毎朝いつものように目覚め、一日を無事に過ごせるのは、当たり前のことではない。目覚めに今日も朝を迎えられたことに感謝の気持ちを持てば、きっといい一日になる。

要約

充実した朝は、「おだやかな夜」につくられる

「いい夜の習慣」が、いい朝につながる

半世紀以上も早起きを続けている著者は、こんなに簡単で効果的な習慣はないと確信している。早起きを習慣化するだけで、自分を変えることができる。これを「朝だけ習慣」と名づけた。「朝だけ習慣」には、毎日を充実させ、人生を好転させる力がある。

朝に気持ちよく目覚めるにも、体の回復のためにも、睡眠が重要であることはみんな知っているはずなのに、その大切な睡眠を軽視する人はとても多い。一日でエネルギーを使い果たして寝落ちしてしまうことを“朝漬け”というそうだが、そんな状態では寝ても疲れはとれず、翌日のパフォーマンスに悪影響を与えてしまう。

【日々新又日新】 (日々新たにして、また日に新たなり)という禅語には、「毎日が新しい日であり、いつも新たな気持ちで、その日、その日を向上させていこう」という意味がある。新しく迎える朝には、あらゆる自然が新しい命を輝かせている。同じように、じゅうぶんな睡眠をとって体の修復と再生を行った人間にも、新しい命が吹き込まれる。昨日とは違う、まっさらな自分になって朝を迎えれば、充実した一日が待っている。これが、結果として人生を好転させるのだ。

片づけは、「最高の明日」を迎える準備
Wako Megumi/gettyimages

早起きをするには、いい睡眠が必要だ。いい睡眠をとるには、就寝前の過ごし方が重要だ。だとすれば、早起きより先に、まずは夜の習慣を整えることをおすすめしたい。これなら早起きが苦手な人でも、気軽に取り組めるはずだ。

心地よい目覚めを実現するためにまず取り入れたいのが、「片づけ」だ。仕事を終えて会社を後にするとき、自分の机はどのような状態だろうか。資料や文房具が散らばっていたり、ゴミが残っていたりする状態で帰宅してはいけない。いい夜は、仕事を終えるときから始まっているのだ。

机まわりの片づけは必須である。ゴミを捨てて、資料や文房具は所定の位置に戻そう。パソコンを消す前にデスクトップも整理し、このとき対応が必要なメールも確認してしまう。それだけで、翌日の出社後に慌てることはなくなる。片づけも、明日の準備と思ってやれば、それほど面倒には感じないはずだ。

片づけは、「今日の仕事はこれでおしまい」と、仕事から頭を切り離す儀式でもある。特に在宅ワークでは、仕事のオンとオフが曖昧になりがちだ。他人の目がないと、つい机まわりもだらしなくなってしまうかもしれない。だが、在宅ワークの人こそ“仕事終わりの儀式”を大切にしたほうがいい。片づけは仕事の終わりではなく、次の仕事の始まりなのだ。

3つの「結界」をつくり、考えごとを家のなかに持ち込まない

家は心と体をリセットし、エネルギーを回復させるための場所だ。そこに仕事や外でのストレスを持ち込むと家の本来の役割が果たせなくなる。

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要約公開日 2025.01.01
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