僕らはSNSでモノを買う
僕らはSNSでモノを買う
SNSマーケティングの「新法則」
僕らはSNSでモノを買う
出版社
ディスカヴァー・トゥエンティワン

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出版日
2019年08月30日
評点
総合
3.7
明瞭性
4.0
革新性
3.5
応用性
3.5
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おすすめポイント

2018年のインターネット広告費は1兆7千5百億円に達した。5年間連続の2桁成長である。2019年にはついに、インターネット広告費が地上波テレビの広告費を抜く見通しだ。マーケティング活動において、WebやSNSの活用は当たり前の風景となっている。企業のマーケティング担当者だけではなく、個人事業主や副業での収入獲得を目指す人にとっても、SNSマーケティングが身近なものとなってきている。

著者は「SNSマーケティングは、今が一番面白い時代である」と断言する。現代は、SNSを通じて誰もがメディアの持ち主にもコンテンツの作り手にもなれる時代だ。従来型の広告よりも低予算で、さまざまな施策を機動的に「試し打ち」することが可能となった。潤沢な広告出稿予算を持たない中小企業やベンチャー企業、個人事業主などにとっては、消費者にメッセージを届けやすい時代になったといえるだろう。

一方で、「せっかく作った広告がユーザーに届かない」「苦労して顧客に情報を見てもらっても、売上に結びつかない」「広告出稿料が高くなりすぎて費用対効果が悪い」など、SNSの活用方法に頭を抱える人は少なくない。

本書は、こうしたSNSマーケティング初心者に向けた、実にわかりやすい入門書となっている。ストーリー形式をとっており、登場人物の会話を追うことで、SNSマーケティングのポイントがスルスル頭に入ってくる。図解やイラストも多く、短時間で要点をつかめるだろう。多忙なビジネスパーソンにもおすすめできる一冊だ。

ライター画像
狩野詔子

著者

飯髙悠太(いいたか ゆうた)
株式会社ホットリンク 執行役員CMO
2009年、株式会社クラッチ時代に、Facebookの成長を見越してメディア「ソーシャルメディアのハンパない状況」を立ち上げる。2012年株式会社ハイベロシティに転職。日本のFacebookページ使用者の4分の1に利用されていたFacebookアプリ「Hivelo Social Apps」のマネージャーを務める。2014年株式会社ベーシックでWebマーケティングメディアferret立ち上げにあたり、創刊編集長として参画。立ち上げ4年で37.5万会員に成長。2017年には執行役員に。2019年より株式会社ホットリンクで執行役員CMO(マーケティング責任者)を務め、支援企業のSNSコンサルティングを実施。また、Books&Apps、soar、COUXUなど複数企業のアドバイザーを務める。これまでに東証1部上場企業を含め100社以上のコンサルティングを経験。

本書の要点

  • 要点
    1
    SNS上でのコンテンツの閲覧をきっかけとして購買行動をとる人が増えている。SNSの投稿がオンラインだけでなく、リアルでの消費者の行動にも影響を与えている。
  • 要点
    2
    ユーザーが自分の意思で投稿するコンテンツのことを「UGC」と呼ぶ。人は広告よりもUGCの方を信頼する傾向にある。UGCを活用し、連鎖的・持続的に認知を増やすことこそ、これからの時代のマーケティングの要といえる。
  • 要点
    3
    SNS時代の購買プロセスは、ULSSAS(ウルサス)になる。

要約

僕らのメッセージはどうすれば届くか

広告費の多寡で勝負する時代の終焉

SNSの普及により、誰もが情報を発信しコンテンツの作り手になれる時代が到来した。広告の予算の大きさ次第で物の売れ行きが変わるという時代は、終わりを告げた。いまや、誰もがやり方次第で効率的なマーケティングを行えるようになっている。SNSのおかげで、本当にいいと思う商品やサービスを、喜んでくれる消費者のもとに届けられるようになった。

SNSでモノが売れる!
Ridofranz/gettyimages

広告代理店やプロのWebマーケターの中でも、「SNSでモノが売れる」という事実が腑に落ちない、という人は少なくない。AmazonやZOZOTOWNなどのECサイトが主流になってきたとはいえ、デジタルマーケットでの消費額は、全消費額の5%に過ぎない。

しかし、SNSが影響を与えるのは、デジタルマーケット経由での購買だけではない。SNSの投稿がリアルな消費者の行動に影響を与えていることは多い。Webで商品を売りたい、集客をしたいと考えている人は、この点に気づく必要があるだろう。

リサーチ結果によると、20代から30代の女性のうち、実に65%の人が「SNSをきっかけに、購買やイベントに参加した経験がある」という。このようなSNS経由での購買行動は、海外では日本よりもさらに一般的になっている。

「SNSで話題になったものをよく買うか」。この質問に対して、中国では18歳から64歳のすべての世代において、半数以上の人がYESと回答している。また、米国においても、25歳から39歳の男性、18歳から24歳の女性の半数以上が「SNSで話題になったものをよく買う」と回答している。

中国や米国のように、今後日本でも若い世代を筆頭に、SNSを発端とした購買行動をとる人が増えていくことだろう。

【必読ポイント!】 いまの時代に信頼される情報とは?

露出が増えるだけでは売上につながらない

いまの時代、SEO対策やリスティング広告だけで、顧客に商品を買ってもらうことは難しい。SEO対策とは、ある検索ワードを打ち込んだときに、検索サイトの上位に自社のサイトや記事を表示させるような対策を指す。また、リスティング広告とは、あるキーワードを打ち込んだときに、ユーザーに対して表示される広告のことである。

もちろん、これらの効果を否定するわけではない。だが、少子高齢化の時代において商品の購入意図のもとに検索をしてくる層、すなわち「顕在化している顧客」を相手にするだけでは、マーケットを広げることは難しい。また、検索ワードを争うライバルが増えれば増えるほど、SEO対策やリスティング広告で効果を出すことは至難の業となっていく。

ユーザーに届くのは「親しい人からの言葉」
grinvalds/gettyimages

世の中には130兆ものウェブページがあるという。99%の情報は届けたい相手に届かないと考えた方がよい。相手にその情報を覚えてもらい、購入までこぎつけるのは、非常にハードルが高いことだ。

人が物を買うときに、最も影響を受けるのは、「家族や友人、知人からの推薦」である。これは若い世代だけの特徴ではなく、50歳以上の世代にも当てはまる。知り合いからの口コミの影響が最も大きい。特に日常的にネットに接している人ほど、企業やメディアが出す情報よりも、友人や家族からの意見を信頼する傾向にある。どれほど情報が届きにくい時代になったとしても、親しい人からの言葉であれば、ユーザーに届くのだ。

SNSマーケティングの要「UGC」

企業や組織のしがらみがなく、ユーザーが自然と発生させる口コミのことをUGCという。UGCはUser Generated Contentsの略で、企業が打ち出す広告ではなく、ユーザーが自分の意思で投稿するコンテンツのことを指す。

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要約公開日 2020.02.07
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