あなたは「会社が潰れること」を想像したことがあるだろうか。会社を潰さないための行動は、実は「会社が潰れること」を想像することから始まるのだと著者はいう。そうすることで、絶対にそうならないよう、今何をすべきかを考えるようになるのだ。
一番潰れる可能性が高いのは経営者も社員も「頑張る方向性が間違っている」パターンだ。頑張って赤字なのだから、「頑張りが足りないからもっと頑張ろう」とすると、さらに赤字に陥ってしまう。こうした会社は、頑張ることはできているのだから、外部からの客観的意見で軌道修正をすると、すぐに数字がよくなることが多い。
一方で、潰れない会社は「計数感覚」がある会社だ。実際の現場では「情」によって計数感覚が鈍ることが多々ある。「あの社員は数字が出ていないが頑張っている」「全然売れない商品だが皆のお気に入りだから廃番にしたくない」。そういった情で計数感覚が偏っていないか、経営者はチェックを怠ってはいけない。
また、数字管理のタイムマネジメントに厳しい会社も潰れない。著者の経験では、赤字会社はいろいろな数字管理タイムマネジメントが遅い。とにかく月次決算をきちんとやり、正しい数字で早く経営判断をするようになるだけでも、数字は変わってくる。
そうしてしぶとく生き残る会社には「外的環境の変化」というチャンスが廻ってくるものだ。経営は売上や利益を伸ばすという前提に加え、いかに潰れずに存続できるかという視点が重要なのだ。
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