パウエル氏が座右の銘にしている13カ条のルールがある。その中からビジネスパーソンにとってより重要と思われるルールを紹介しよう。
「なにごとも思うほどには悪くない。翌朝には状況が改善しているはずだ。」
これは状況の予測ではなく、心構えの問題だ。状況がどれほど厳しくとも、楽観的な姿勢を保つことで、大抵の問題は解決に向かう。
「まず怒れ。その上で怒りを乗り越えろ。」
怒りはまっとうな感情だ。しかし、怒りを感じたときに重要なのは、それを乗り越えることだ。怒りを感じたら、さっとそれを乗り越え、自制心を失わないように心がけるべきだ。
「自分の人格と意見を混同してはならない。」
自分の意見に問題があっても、それは自分の人格に問題があるわけではない。これを混同すると、意見を却下されたときに自分自身も地に落ちたと感じてしまう。
「やればできる。」
やってもできないかもしれないが、それでもできると信じてやりはじめるべきだ。何をするにもできない理由ばかりを並べるのではなく、前向きな姿勢で取り組むようにしたい。
「選択には細心の注意を払え。」
急いで結論を出さなければならない場合でも、慌てて決めてはならない。一度それを選んだら、その結果は自分で引き受けなければならないからだ。選択を間違えれば、二度と訂正できないこともあるのだ。
「他人の道を選ぶことはできない。他人に自分の道を選ばせてもいけない。」
決断の最終責任を負うのは自分だ。周囲に流されずに、自分の判断で選択しなければならない。ただし、これは自分ひとりで決めろという意味ではない。助言は求めるべきだ。
「冷静であれ。親切であれ。」
混乱した状況でこそ、冷静でいなければならない。リーダーは常に健全な感情のゾーンを持つよう心掛けるべきだ。また、部下に対する親切心を忘れてはならない。親切心を持つことは尊敬し合うことだ。互いを尊敬し合えば、部下もリーダーのことを考えて動いてくれるだろう。
「恐怖にかられるな。悲観論に耳を傾けるな。」
恐怖にコントロールされる者にリーダーの資格はない。悲観論ばかりを並べ立てるのは簡単だ。悲観論は進歩を殺す。耳を傾けるべき人から意見を聞き、恐れを乗り越えて直感に従うのである。
仕事の99%は尊いものだ。下劣な仕事などまずない。それが日雇いの運転手であっても、国務長官であっても、同じである。どのような仕事でも学びはあるし、輝くことができる。報酬は受け取るものではなく、勝ち取るものだ。常にベストを尽くしていれば、必ず誰かが見てくれている。たとえ誰も見ていなくとも、自分自身は必ず見ている。自分を裏切るようなことをしてはいけない。
一方で「仕事バカ」になるのもよくない。
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