勉強のやる気が出ない人や、結果が出なくてうんざりしている人は、勉強の手を止めて、まずは自分の人生について悩んでみよう。実は勉強のやる気の有無は、これから先の一度きりの人生について、深く悩んだかどうかによって決まる。「自分の人生」と「勉強」は切っても切れない関係にあるからだ。
勉強に集中できなかった頃の著者は、自分の人生について深く考えたことがなく、その日の楽しみだけを求めて、毎日を適当に過ごしていた。適当に過ごしているその1日が、自分の人生を築くレンガであることに気づいていなかった。一瞬一瞬の「いま何をすべきか」という小さな判断が集まって、1日が、そして人生ができあがっているのだ。
あまりに簡単で、極めて単純な真理を思い出そう。それは、自分の人生はたった一度きりであるということ。そして、自分は、自分の人生を世界で一番大事に扱うべき人間であるということだ。
勉強が習慣になると、自分を磨きあげている感覚を持つことができた。勉強とは、人生をより豊かにしてくれる「知識」と「知恵」を得る探検なのだ。
勉強の本質は、テストの点数や順位ではない。無数の人がやっと見つけた知識と知恵を手に入れることである。教科書の一行一行には、誰かが一生を捧げて身につけた知識と知恵が溶け込んでいる。教科書を読むだけで、そうした人たちの人生が詰まった知識を学べるのだ。そのような知識を学ばずにいるのは、あまりにも申し訳なく、もったいないことである。
勉強は、自分と一生をともにする「自分自身」を作る作業だ。自ら勉強に取り組む「積極性」、勉強から逃げ出そうとする自分を引き止める「自制心」、勉強のために目標を立てる「準備力」、目標達成によって積み上げる「自信」……私たちは勉強を通して、数々の能力を身につける。こういった能力の習得こそ、勉強する本当の目的だ。
テストの点数や順位に気を取られることなく、勉強を通して心を成長させ、自分を完成させることに目を向けよう。人生は、その人が持つ「心の力」の強さによって決まる。勉強は、心を鍛え上げる絶好のチャンスだ。
新たなゲームをやり始めたときは、ルールを覚えておらず、スキルもないので、面白さを感じない。しかし、その時期を過ぎれば、どんどん面白くなってくる。
勉強も同じだ。ある程度できるようになるまでは、ひたすら退屈に感じるものだ。
どんなことでも、はじめからうまくいくわけではない。「つまらなくて退屈な段階」にどう対処するかで、結果は大きく変わってくる。心を落ち着かせてこの段階を耐え抜いた人が勝者になれるのだ。
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