仕事で大切なのは、“スピード”だろうか、もしくは“丁寧さ”だろうか。著者の結論は、「どちらも重視しなければならない」だ。評価の高い人は、この2つを両立させている。
スピードと丁寧さを両立させるためには、「ムダなことをしない」と決める必要がある。まずは、業務を次の3つに分けよう。
(1)主作業:増やせば成果、評価が上がる価値ある業務
(2)付随作業:主作業をするために必要な業務
(3)ムダ作業:何にも貢献しない業務
このうち「付随作業」と「ムダ作業」を短縮して、大事な「主作業」にパワーを集中させよう。営業なら商談、管理職なら部下との会話などが「主作業」にあたる。
ムダをなくすにあたっては、「ECRS(イーシーアールエス、もしくはイクルス)の法則」を押さえておこう。ECRSの法則では、次の4つの順でムダを削減していく。
ステップ1「排除(Eliminate)」:やめても成果に影響しないならやめる
ステップ2「結合(Combine)」:分けていた業務を1回で済ませる
ステップ3「変更(Rearrange)」:配置や順番を変えて、行動のムダを減らす
ステップ4「単純化(Simplify)」:作業工程を減らして、簡単にする
最も効果が大きいのは「排除」だ。書類作成や朝礼、会議、結果の出ない営業手法、結果の出ていないプロジェクト活動など、やめられそうなものはないだろうか。成果に影響しないことなら、思いきってやめてみよう。
「何かをはじめよう」「やめよう」と思いながら、なかなか実行に移せないこともあるだろう。そんな時は、コロンビア大学のハイディ・グラント・ハルバーソン教授が提唱する「If-Thenプランニング」が有効だ。
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