お金が貯まる人は、なぜ部屋がきれいなのか

「自然に貯まる人」がやっている50の行動
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お金が貯まる人は、なぜ部屋がきれいなのか
出版社
日本経済新聞出版

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出版日
2022年03月16日
評点
総合
3.7
明瞭性
4.0
革新性
3.0
応用性
4.0
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おすすめポイント

急激な物価高やインフレに見舞われ、お金に対する不安はますます高まっている。将来への備えのため、投資や副業を始めようとしている人もいるだろう。もちろんそれも対策の一つだが、ごく身近なことにも「お金が貯まるヒント」は隠されている。

ファイナンシャルプランナーの著者によると、「日々の小さな行動習慣」と「貯蓄の効率性」は密接に結びついているという。四半世紀にわたって数多くの「お金の相談」を受けてきた経験から、「きちんと貯蓄ができている家庭は、部屋がきれいに片付いている」ということを確信した。これは「モノを適切な量に減らして一定の枠に収める」という「片付け」と、「貯蓄」の行動・思考原理の類似性によるものと推測。他にも、「仕事帰りのデパ地下スイーツが楽しみ」「気がつけばタンスの中は同じ服ばかり」など、無意識にとっている行動にも「貯まらない」理由はあるようだ。本書では誰もがやりがちな行動習慣に目を向け、身近なところから「貯まる体質」をつくるヒントを多数紹介している。

また、投資に興味はあるが「やるべきかどうか」を迷っている人も多いだろう。著者は「個人の状況と判断による」としつつも、「投資をしないデメリット」についても丁寧に解説。投資を煽ることも過度なリスクを叫ぶこともないため、フラットな気持ちで聞き入れることができる。

本書は「お金を貯めたいけど、何から手をつけていいのかわからない」「難しい理屈や専門用語はハードルが高い」という金融初心者にとって、最適な「はじめの一冊」となることだろう。

ライター画像
矢羽野晶子

著者

黒田尚子(くろだ なおこ)
CFP®︎1級ファイナンシャルプランニング技能士。1969年生まれ。立命館大学法学部卒業後、92年に日本総合研究所に入社。在職中にFP資格を取得、98年独立系FPとして転身を図る。現在は、各種セミナーや講演、執筆、個人相談を中心に幅広く行う。CNJ認定 乳がん体験者コーディネーター、消費生活専門相談員資格取得。がんとくらしを考える会・理事、城西国際大学・経営情報学部非常勤講師なども務める。主な著書に『がんとお金の真実(リアル)』『親の介護は9割逃げよ』『病気にかかるお金がわかる本』(共著)等、監修書に『マンガで解決 親の介護とお金が不安です』『おひとりさまのはじめてのエンディングノート』がある。

本書の要点

  • 要点
    1
    日々の行動習慣と貯蓄の効率性は密接に結びついている。
  • 要点
    2
    無駄な消費を控えるには、その買い物が「ニーズ」か「ウォンツ」かを見極めるべきだ。
  • 要点
    3
    お金が貯まるか貯まらないかは、収入ではなく、お金に対する意識の高さが関係している。お金を貯めるためには目的を明確にし、意識して家計管理をする必要がある。
  • 要点
    4
    家計改善の方法は「収入を増やす」「支出を減らす」「運用する(投資する)」の3つである。投資は必ずすべきものではないが、投資をしないリスクがあることも知っておくべきだ。

要約

お金が貯まる人の生活習慣

貯金がない人の家は散らかっている?

FPとして20年以上働いてきた著者は、家計相談のために様々な家庭を訪問するなかで、「お金を貯めている人は部屋が片付いている」と確信した。整理整頓ができていない人は、本人も気づいていない無駄な支出が多い傾向にある。

片付けとは、「モノを適正な量まで減らして、一定の収納の枠に入れる」という作業だ。「もったいない」「捨てたくない」という葛藤で頭の中がスッキリしないと、日頃から無意識に無駄遣いをしてしまいがちになる。

これに打ち勝つには、まずは自分自身を知ることだ。部屋が片付けられない人は、「つい衝動買いをしてしまう」「買い置きやまとめ買いをしていないと不安」「無料やおまけに弱い」「もったいなくて捨てられない」「使ったモノを元の場所に戻せない」というような共通点がある。重要なのは自分にどのような傾向があるかを認識しておくことだ。そうすれば、買いすぎや貯めすぎを避けることができるだろう。

他の消費行動にもつながる「プチ浪費」
kazuma seki/gettyimages

1回の使用金額が少額であっても、頻繁になるとかなりの金額になる「チリツモ消費」。家計に影響を与えるだけでなく、ほかの消費行動にも影響を及ぼしてしまう。

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要約公開日 2022.08.16
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