時短の一流、二流、三流

未読
時短の一流、二流、三流
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時短の一流、二流、三流
出版社
明日香出版社

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出版日
2024年01月22日
評点
総合
3.8
明瞭性
4.0
革新性
3.5
応用性
4.0
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おすすめポイント

同じ仕事や作業をするにしても、サクサク効率的にこなしつつ成果を上げられる人もいれば、時間をかけても思うような成果を出せない人もいる。両者の違いはどこにあるのだろうか?

本書は「一流、二流、三流」シリーズのうちの一冊だ。特定のシーンについて、一流、二流、三流の行動や習慣を比較しながら、一流が一流たるゆえんを教えてくれる、人気シリーズである。

本作のテーマは「時短」。著者は『AI分析でわかった トップ5%社員の習慣』などのベストセラーで知られる越川慎司氏だ。越川氏の著書らしく、行動実験やアンケートの結果を踏まえて「一流、二流、三流」の行動が比較されている。

要約者にとって特に印象的だったのは、会議を効率的に進めるための行動だ。本書によると「三流は会議のアジェンダを用意せず、二流は事前にアジェンダを共有し、一流はアジェンダに参加者名を入れる」。アジェンダに参加者名を入れ、事前に共有するだけで、会議の質が大きくアップするという。この習慣を取り入れたある企業では、会議での“内職”率が3分の1以下になったというから驚きだ。

本書を読み通してみると、一流の工夫や習慣はごくささやかなものであることがわかる。その人のすぐ隣の席で仕事をしていても、もしかすると気がつかないかもしれない。だが、その小さな違いが大きな差を生んでいるのだと気づかされた。

本書の内容をそのまま真似するだけで、少ない努力で大きな成果を上げられるだけでなく、まわりからの信頼を得て、楽しく快適に働けるようになることだろう。

著者

越川慎司(こしかわ しんじ)
株式会社クロスリバー 代表取締役
国内外通信会社に勤務、ITベンチャーの起業を経て、2005年にマイクロソフト米国本社に入社。のちに業務執行役員としてPowerPointやExcelなどの事業責任者。2017年に株式会社クロスリバーを設立。世界各地に分散したメンバーが週休3日・リモートワーク・複業(専業禁止)をしながら800社以上の働き方改革を伴走支援。
フジテレビ「ホンマでっか!?TV」などメディア出演多数。著書28冊。『AI分析でわかった トップ5%社員の習慣』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)など世界各地でベストセラーに。オンライン講演および講座は年間200件以上 。

株式会社クロスリバー
https://cross-river.co.jp/

本書の要点

  • 要点
    1
    月曜日の朝、一流は「影響力のある2つのタスク」を書き出すことから始めている。成果に影響しないタスクに過度な労力を費やさないためだ。
  • 要点
    2
    一流は、文章を書きながら一つひとつのフレーズをチェックして修正するのではなく、すべて書き終えてから一括チェックして修正する。
  • 要点
    3
    誰かに依頼をする際、一流は相手のメリットを冒頭に書く。内容だけ書いたり、「重要」とつけたりするより、相手に当事者意識を持ってもらいやすいからだ。

要約

【必読ポイント!】 仕事の進め方

「影響力のある2つのタスク」をまず書き出す
AndreyPopov/gettyimages

月曜日の朝一番、三流はメール返信に追われ、二流はフルパワーで仕事を始め、一流は「影響力のある2つのタスク」をまず書き出す。

一週間のスタートとなる月曜日の朝、三流のように溜まったメールや通知の確認から始めると、本当に取り組むべきタスクが後回しになり、あっという間に時間が過ぎていく。また、二流のように月曜からフルパワーで仕事を始めると、疲れが溜まり、一週間のペース配分がしづらくなる。

一流が月曜日の朝にやっているのは、「影響力のある2つのタスク」をメモすることだ。このひと手間で、成果に影響しないタスクに時間や労力をかけすぎずに済む。

そもそも「やるべきこと」は「影響力」と「緊急度」という2つの基準で決まる。

影響力の高いタスクは「将来の大型顧客に対する提案活動」や「理想の管理職になるためのリーダーシップ研修への参加」などで、長期的な成果や目標の達成に大きく関わるもの。緊急度の高いタスクは「本日中に提出すべき報告書」など、スピーディーに対応しなければならないものだ。

一流は緊急度よりも影響力を重視する。緊急ではないが影響力の高いタスクこそ、効率を上げつつ成果も上げられるからだ。

また、一流は「やるべきこと」だけでなく「やめるべきこと」にも目を向けている。成果に直結しない活動や他者がより効果的に行えるタスクはばっさり切り捨てて、本当に注力すべき仕事にコミットするのだ。

著者は、7815人を対象として、影響力のある2つのタスクと、「やるべきこと」と「やめるべきこと」の基準を週の初めに書き出すという行動実験を2か月実施した。その結果、77%が「労働時間の削減につながった」と回答した。

いつでも返信が早い

三流はいつもメールの返信を後回しにし、二流はなるべく早く返し、一流はいつでも返信が早い。

著者のクライアント39社において、人事評価の上位5%の社員(一流)と、上位40%(二流)、そして下位20%(三流)の社員のメール送信の傾向をそれぞれ調査・分析した。その結果わかったのは、一流社員のメールのチェック頻度は平均よりも少ないということだ。

ただし、一流社員はメールのチェック頻度こそ少ないものの、返答がダントツで早かった。日程調整の場合はすぐに候補日を返信し、返信に時間がかかる場合は「今週金曜の17時までに回答します」などと目途を伝えていた。

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要約公開日 2024.04.08
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