営業には3つの原理原則がある。
1つ目は、まず「営業基盤」をつくることだ。
営業でしんどいのは最初だけで、だんだん楽になっていく。お客様や見込客が増え、「営業基盤」が確立されて、自然と契約がとれるようになるからだ。
お客様から契約をいただける「営業基盤」をより強く、より早くつくるために必要なのが、本書で紹介される「トップ営業の気くばり」である。
2つ目の原理原則は、お客様の言う通りにやってはいけないということだ。
たとえば、お客様から「安いプランでいいよ」と言われたとき、もっとも安いプランだけを提案するのはNGである。ここでの正しい対応は、「安いプランでいいよ」と言われた背景を尋ねることだ。
たとえば、風邪を引いたあなたがドラッグストアに薬を買いに行ったとしよう。
店員さんに「風邪薬ください。安いのでいいです」と頼み、「かしこまりました。こちらはいかがですか。480円で最安値です」と言われても、特に不満はないだろう。
一方、店員さんから「かしこまりました。ところで、いかがされたのですか?」と尋ねられ、「咳と鼻水が止まらなくて、困っています」「咳き込んで、夜も寝られない状態が続いています」と伝えたとしよう。それを聞いた店員さんから「では、お値段のことも考えつつ、しっかりと咳と鼻水を止めるということが大切ですね」と、効能と値段の異なる3種類の薬を案内されたら、単に最安値のものを勧められたときよりも満足するはずだ。
お客様の言うままに対応していては、相手を満足させることはできない。背景を伺い、きちんと解決できる方法を提示することが大事なのだ。
3つ目の原理原則は、「売上=信頼の総量」であるということだ。
「自分の売上のために、お客様からお金をもらうのが申し訳ない」と思っている人もいるかもしれない。だが、売上の本質からすると、それは誤解だ。
お客様は、信頼できない商品を購入し続けることはない。お店に通い続けるのは、そのお店のことを気に入っているからだ。そうした信頼が集まって売上をつくっている。
お客様の信頼に応えるべく、もっともいい解決策を提案しよう。そう考えると、売ることへの罪悪感が消えるはずだ。
お客様との関係づくりに超オススメの行動は、「些細な口約束」を守ることだ。たったそれだけで、お客様のあなたを見る目が変わる。
3,400冊以上の要約が楽しめる