いつもやる気にあふれていて、いつだって全力投球。成果を出す人にはそんなイメージがあるかもしれません。でも、実際のところ、四六時中メラメラと働き続けられる人はそう多くはないはずです。
今週の第1位、『やる気に頼らず「すぐやる人」になる37のコツ』は、やる気がなくても「すぐやる人」になるためのコツを教えてくれます。第2位の『エフォートレス思考』がテーマにするのは、少ない努力で最大の成果を出す方法です。「努力を効率化」というと、なんだかズルをしているような気になってしまいますが、楽をしてちゃんと成果が出るのであれば、その方が良いはずです。今の働き方につらさを感じたら、今週のランキングを要チェックです。
第5位から第1位まで順番に、要約者レビューを交えてご紹介していきます。
これまで売れなかったものが、あるときから一気にヒット商品になる。それを可能にする「コピー」の力を知りたくはないだろうか。
本書で紹介されているセールスコピーライティングは、アイデアの力でたちまち売上アップにつなげる技術だ。しかしそれは、本書でも述べられているように、ウソをついて商品を売りつける技術ではなく、欲しい人に欲しいものを届ける技術である。
本書で提案する「気遣い100の習慣」は、相手に積極的に働きかけるのではなく、自分の在り方を変えるというスタンスだ。言葉遣い、身だしなみ、相手の様子を察するなど、ちょっとしたポイントに気をつける。自分から働きかけることが苦手だという人でも、実行しやすいだろう。
「頑張っているのに、なぜかうまくいかない」と嘆く人にとっては、本書で紹介している気遣いが、その謎を解き明かすヒントになるかもしれない。一緒にいて気分が良くなる人と、そうでない人。どちらの人と会いたいと思うかは明白だ。ささやかな気遣いから生まれる好循環を、実感できる一冊だ。
本書では、約6年間アマゾンジャパンに在籍し、新規事業の立ち上げに従事していた著者の視点から「アマゾンがイノベーションを起こすメカニズム」が体系的にまとめられている。このメカニズムは、日本の企業においても十分応用可能だという。「社内から独創的なアイデアが出てこない」と悩む経営層から、「新規事業のアイデアを上層部に提案しても、なかなか実現できない」というマネージャー層、さらには「社内は閉塞的で、イノベーションなんてもってのほか」と感じる若手社員まで、イノベーションに課題意識を持つすべてのビジネスパーソンに役立つ一冊だ。
誰よりも長く働いている人がえらい。睡眠時間も、自分や大切な人のための時間も、すべてなげうって仕事に打ち込むべきだ。楽をすることは悪であり、誰しも常に、できるかぎりの努力をするべきだ――。このような価値観は、いまだに日本社会に深く根づいている。
だが、すべてのタスクに全力を注いでいたら、時間がいくらあっても足りない。私たちはすでに毎日へとへとになるまで頑張っているのに、これ以上どう頑張れと言うのだろう?
(中略)
本書は、少ない努力で最大の成果を出す方法を教えてくれる。あらゆる分野で効率化が進んでいるのに、私たちはなぜ、人の「頑張り」を効率化してはいけないような気持ちになるのだろうか。楽をすることにうしろめたさを感じる人にとって、本書は生き方を180度変えてくれる一冊となるだろう。
今すぐやったほうがいいのはわかっているけれど、なんだかやる気が起きない……このような葛藤は、誰しも一度は経験したことがあるだろう。
本書の著者も、「こうなりたいな」という希望があるのに行動に移すことができず、自己嫌悪の日々を送っていたという。そんな著者を変えたのは、脳科学・心理学との出合いだ。
(中略)
本書で紹介されるコツは、「結局、最後は本人のやる気次第」という根性論的なものでも、「本当にそんなにうまくいくの?」と疑ってしまうような理想論的なものでもない。どれも科学的で、「きっとうまくいく」という確信がもて、しかも今日から試せるものばかりだ。「すぐやる人」になりたい人は、ぜひ本書でヒントを得てほしい。
いかがでしたか? なお、今週のベスト10は以下の通りです。
第2位『エフォートレス思考』
第3位『Amazon Mechanism (アマゾン・メカニズム)』
第4位『なぜかうまくいく人の気遣い 100の習慣』
第5位『セールスコピー大全』
第8位『すごい「数値化」仕事術』
第9位『Z世代マーケティング』
第10位『サクッとわかる ビジネス教養 マネジメント』
以上、2022年1月24日~1月30日のランキングベスト10を紹介しました。
先週のランキング記事はこちらです。次回もお楽しみに!