なぜかうまくいく人の気遣い 100の習慣

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なぜかうまくいく人の気遣い 100の習慣
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なぜかうまくいく人の気遣い 100の習慣
出版社
明日香出版社

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出版日
2021年11月19日
評点
総合
3.5
明瞭性
3.5
革新性
3.0
応用性
4.0
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おすすめポイント

「人に気遣いをしよう」と言われると、「何だか疲れそうだな」とか、「損をしそうだ」なんて思っていないだろうか? 本書を読むと、そんな思い込みが一変するはずだ。

著者の藤本梨恵子氏によると、気遣いは必ずしも相手のためにするわけではない。「情けは人のためならず」という諺のように、相手のためにした気遣いは、巡り巡って自分に返ってくる。それが仕事やチャンス、お金、運などにつながっていくのだ。

「なぜあの人ばかり、うまくいくのか?」と感じる人との差は、もしかしたら普段の行動に隠れた気遣いなのかもしれない。かといって、自然な気遣いというのもなかなか難しいものだ。下心を持って接すれば、むしろ相手から嫌がられてしまうだろう。喜んでもらえる気遣いとは、どんなものなのか。

本書で提案する「気遣い100の習慣」は、相手に積極的に働きかけるのではなく、自分の在り方を変えるというスタンスだ。言葉遣い、身だしなみ、相手の様子を察するなど、ちょっとしたポイントに気をつける。自分から働きかけることが苦手だという人でも、実行しやすいだろう。

「頑張っているのに、なぜかうまくいかない」と嘆く人にとっては、本書で紹介している気遣いが、その謎を解き明かすヒントになるかもしれない。一緒にいて気分が良くなる人と、そうでない人。どちらの人と会いたいと思うかは明白だ。ささやかな気遣いから生まれる好循環を、実感できる一冊だ。

ライター画像
中山寒稀

著者

藤本梨恵子(ふじもと りえこ)
ファイン・メンタルカラー研究所代表
米国NLP協会認定マスタープラクティショナー
国家資格 キャリアコンサルタント
産業カウンセラー
パーソナルカラーアナリスト
カラーセラピスト
愛知県生まれ。10年以上デザイナーを経験。当時月130時間を超える残業のストレスで前歯が折れる。この時期に友人の死も重なり、「幸せな生き方とはなにか?」を考え、本格的にキャリアカウンセリングや心理学を学ぶ。NLP心理学を中心にコーチング、カウンセリング、マインドフル瞑想などの手法を習得し統合。その手法を生かし、キャリアカウンセラー・講師として独立。各企業・大学・公共機関の講演の登壇数は2000回を超え、婚活から就活まで相談者数は1万人を超えている。コーチング、パーソナルカラー、カラーセラピスト、骨格診断ファッションアナリスト等のプロ養成講座の卒業生は500人を超え、個人診断においては1000人を超える。(著書)『なぜか好かれる人がやっている100の習慣』(明日香出版社)
ファイン・メンタルカラー研究所
https://fine-color.com/

本書の要点

  • 要点
    1
    相手に対し、愛や気遣いを持つと、自分も相手から愛され、必要とされる。その愛や気遣いは、仕事、チャンス、お金、運を運び込み、人生を一変させる可能性を秘めている。
  • 要点
    2
    本当の気遣いは、見返りを求めない。相手にも気づかれず、自分も傷つかない、粉雪のように消えてしまうものだ。
  • 要点
    3
    気遣いはエネルギーである。自分がいいエネルギーを放つことで、それが相手に伝わり、いい気分を生み、そこからいい人間関係が生まれ、いい仕事を創造することにつながる。

要約

【必読ポイント!】 人生を一変させる気遣い

気遣いは料理である

気遣いと料理は似ている。焼肉やお寿司などのごちそうが、いつも最高のおもてなしになるとは限らない。相手の体調や好み、季節に合わせた食材や調理法で料理するからこそ、ごちそうになるのだ。風邪を引いて体調が悪いときはおかゆが欲しくなるし、夏の暑い日にはさっぱりとしたサラダが食べたくなる。高級食材を使った手の込んだ料理であっても、食べる人のことを考えていなければ、喜んでもらうことはできない。気遣いも同様だ。いつもこれだけやればいいという正解はない。相手に合わせて、臨機応変に対応する必要がある。同じ人でも元気なときと落ち込んでいるときにかけるべき言葉は異なる。

料理が苦手な人でも、ちゃんと学べば食べる人に合わせた料理ができるようになる。同じように、人間の心理を知ることで、いい関係を築ける気遣いができるようになるはずだ。

あなたにとって一番大切な人は、どんな人だろうか。きっと、あなたに愛と気遣いをくれる優しい人ではないだろうか。言い方を変えれば、相手に対する愛や気遣いがあれば、相手から愛され、必要とされる人になれる。人は、仕事、チャンス、お金、運を運んでくれる。気遣いは、人生を一変させる力にすらなるのだ。

気遣いの基本 気遣いとは何か?

粋な気遣い
laflor/gettyimages

粋な気遣いは、相手を気遣ったあとに何も残らない。

カレーの隠し味にインスタントコーヒーを使ったとしよう。そのカレーからコーヒーの香りが立ちのぼってきたら、もはやカレーとはいえない。隠し味はその食材が主張しないからこそ美味しいのだ。自分の親切に気づいてほしいと思うことは、コーヒーの香りがするカレーのようなものだ。「自分を見て」という承認欲求があると、気遣いは台無しになってしまう。

著者が通う料理教室の先生は、道端に落ちているゴミを見つけると、拾って片づける。誰の目に触れることもなく、感謝もされない。ただ「気持ちのいい空間になった方がいい」という思いから生まれた行動である。

見返りを求めない気遣いは、粉雪のようなものだ。綿菓子は、見た目は雪のように白くてフワフワしている。しかし、さわると手がベタベタになる。

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要約公開日 2022.01.18
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