ビジネス数学の第一人者が教える

史上最高にわかりやすい説明術

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史上最高にわかりやすい説明術
出版社
秀和システム

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出版日
2021年11月15日
評点
総合
3.5
明瞭性
4.0
革新性
3.0
応用性
3.5
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おすすめポイント

会議やプレゼンなどでうまく説明できなかった苦い経験はあるだろうか。相手にわかるように説明するのは難しい行為だと日々感じている人は少なくないはずだ。

説明という行為は、大学の講義や社内会議、携帯電話ショップなど、日常生活のいたるところで行われている。就活におけるエントリーシートもまた自分自身を企業に説明するためのものである。こうした「説明」が求められる場面において、「わかった」(つまり理解できた)を生み出す方法論を伝授してくれるのが本書である。

ビジネス数学教育家である著者は「論理的な説明」をするプロである。プロのビジネス研修講師として参加者から厳しいフィードバックを受ける環境において、圧倒的に「わかりやすい説明」と高評価を得ている。そんな著者が実にわかりやすく説明術を展開している。

ボウリングでストライクを狙うためにはけっしてセンターピンを外してはいけないように、説明術でも外してはならないポイントがある。そのポイントを外してしまうと、相手に理解してもらうことはまず難しい。

うまく伝わらずもどかしさを感じた経験があるならば、本書で説明術をマスターしてはどうだろうか。説明上手になるには訓練が必要だが、基本の型をもとに練習すれば必ずやうまく説明できるようになるはずだ。

ライター画像
金井美穂

著者

深沢真太郎(ふかさわ しんたろう)
ビジネス数学教育家。数学的なビジネスパーソンを育成する「ビジネス数学」を提唱し、述べ1万人以上を指導してきた教育の第一人者。世界中の学校と企業で「ビジネス数学」が学べる世の中にすることを使命としている。日本大学大学院総合基礎科学研究科修了。理学修士(数学)。
予備校講師から外資系企業の管理職などを経てビジネス研修講師として独立。大手企業・プロ野球球団・トップアスリートなどの教育研修を手がけ、一部企業とはアドバイザリー契約を締結し人材開発のサポートを行っている。さらにSMBC・三菱UFJ・みずほ・早稲田大学・産業能率大学などと提携し講座を提供。2018年には「ビジネス数学インストラクター制度」を立ち上げ、指導者育成にも従事している。テレビ番組の監修やラジオ番組のニュースコメンテーターなどメディア出演も多数。著作は国内累計25万部超。実用書のほか作家として小説も発表しており、多くのビジネスパーソンに読まれている。
BMコンサルティング株式会社 代表取締役/一般社団法人日本ビジネス数学協会 代表理事
国内初のビジネス数学検定1級AAA認定者/国内唯一のビジネス数学エグゼクティブインストラクター
ビジネス数学.com 〜深沢真太郎オフィシャルウェブサイト〜
https://www.business-mathematics.com/
※YouTubeより、著者のメッセージを視聴できます。

本書の要点

  • 要点
    1
    説明とは「理解」を提供する行為だ。頭を使って「誰でも同じように理解できる内容」を作り伝えることである。
  • 要点
    2
    説明は、論理的である、相手が感覚的にとらえられる、相手の知っている言葉で語る、という3つの条件を満たす必要がある。
  • 要点
    3
    論理的である状態とは、説明内容を塊に分けたときにそれぞれが矢印でつながっている状態を意味する。
  • 要点
    4
    相手に感覚的にわかってもらうために、説明上手な人は例と比喩を効果的に用いている。

要約

説明とは何か

説明とは思考である

本書では「わかった」(つまり理解できた)を生み出す方法論、すなわち説明のノウハウを伝えていく。そもそも「説明」とは何かという大前提が共有されていなければならない。

「説明」とは「理解」を提供する行為である。頭を使って「誰でも同じように理解できる内容」を作って伝えることである。そして実際に伝えるときには、「説明」という行為は99%終わっている。これが本書における「説明」の定義だ。

ここでのポイントは2つある。「誰でも同じように」という点と「頭を使う」という点だ。説明するという行為はコミュニケーションではなく、思考なのだ。もし説明が要領を得ないのであれば、それは説明が下手なのではなく、思考が足りていないのだ。

うまい説明の3つの条件
emma/gettyimages

「誰にでも同じように理解できる内容」はどう作るか。その際は逆の状況を考えるとよい。つまり「何をいっているかわからない」となる状況を考えるのだ。次の3点に注目しよう。

1つ目は論理的でないときだ。たとえば「お腹が空いた。花柄のワンピース着たい」という文章があるとする。2つの文章を「A→B」と矢印でつなぐことができないので、「何をいっているかわからない」となってしまう。

2つ目はピンとこないときだ。いくら論理的に伝えてもピンとこなければ理解にはいたらない。そんなときに有効なのが例(Example)と比喩(Metaphor)だ。説明上手な人はこれらの使い方がうまい。

3つ目は知らない言葉があるときだ。これについては解説不要だろう。

要するに「わかった」を生み出す条件は、(1)論理的である、(2)相手が感覚的にとらえられる、(3)相手の知っている言葉で語る、の3つの条件を同時に満たすことである。

説明では話し方の丁寧さが最重要

説明とはコミュニケーションではなく思考であり、頭を使う行為が99%である。では残りの1%は何なのか。それは話し方が丁寧かどうかである。これが実際に口を使って伝える局面における最重要ポイントとなる。その理由は3つある。

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要約公開日 2022.01.11
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