初対面の人と話すとき、あいさつに続けて天気の話をしていないだろうか。確かに天気は定番の話題だが、ベストとは言えない。「そうですね」で終わってしまうことが多く、話を広げるのが難しいからだ。
そこでおすすめなのが、パッと目についた物をほめること。相手の名前や服装、部屋の雰囲気など、なんでも構わない。ほめられて嫌な気分になる人はいないし、ポジティブな話題で場の雰囲気が和むはずだ。しかも相手が謙遜しても、「いや〜、◯◯です」と返して会話を膨らませることができる。
ただし、過剰にほめたり、深入りしたりしないこと。あくまで会話のきっかけになるようにさらっとほめるくらいが、相手を困らせなくてすむ。
相手のことをよく知らない場合、共通の話題がなくて困ることがあるだろう。いろいろな話を出し合うのにどれも盛り上がらず、気まずい空気になった経験もあるはずだ。
そんなときは、共通点を探すのをやめてみよう。知らない話をされたら、知らないことをはっきり伝えた上で、相手の話を深掘りしてみる。その話題について「昔はどうだったのか」「今はどうなのか」を軸にして聞いてみるのがポイントだ。「僕、野球観戦が趣味なんです」→「へえ! 私は野球は全然詳しくないのですが、ずっとお好きなんですか?」といった具合である。
話を自分からスタートさせる場合も、共通の話題を探してアレコレ話をかえる必要はない。「私は◯◯が好きなんですけど、あなたはどうですか?」などと言って相手に回答権を振ろう。自分の興味とは違う話題を振り返されても、「わからなければ聞く」形に持ち込むことができる。
沈黙になったとき、無理に違う話題を探そうとすると、いっそう気まずい空気になることがある。しかも振った話題によっては、またすぐに沈黙がおとずれることになりかねない。
沈黙がおとずれたときの対応法は、今までしていた話の中から、新しい展開ができる話題を見つけ、「そういえば」「その話で思い出しましたけど」などとつなげることだ。もしくは、前の話はきっぱり忘れ、自分の体験談や思ったことを「実は最近こんなことがあって」と話しはじめるのもよい。
「昨日のドラマ観ました?」「最近忙しい?」のように、「はい/いいえ」で答えられる質問で話しかけられることはよくあるものだ。ここで「はい/いいえ」だけを答えると会話が終わってしまう。
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