PLAY WORK(プレイ・ワーク)

仕事の生産性がグングン高まる「遊びながら働く」方法
未読
PLAY WORK(プレイ・ワーク)
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仕事の生産性がグングン高まる「遊びながら働く」方法
未読
PLAY WORK(プレイ・ワーク)
出版社
出版日
2019年08月06日
評点
総合
3.7
明瞭性
3.5
革新性
3.5
応用性
4.0
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おすすめポイント

PLAY WORKという本書のタイトルから、何を連想するだろうか。「遊びと仕事」ではない。「遊ぶように働く」という意味だ。遊びと仕事の境界線があいまいで、仕事をしているのか遊んでいるのかわからない状態がPLAY WORKである。

こんな働き方ができるのは才能に恵まれた一部のアーティストか、成功した経営者だけだ――それは思い込みだ。組織で働いているビジネスパーソンでも、「自己認識」「自己開示」「自己表現」「自己実現」という4つのステップを経れば、PLAY WORKを実現することができる。

もちろん、そう簡単ではない。あなたはまず、「自分が何に興味・関心があって、何をしたいのか、仕事で何を得たいのか」を説明できるだろうか。もし言葉に詰まってしまうとしたら「自己認識」が希薄な証拠だ。

また本書では、PLAY WORKを実現するためには、被害者意識を捨てて当事者意識を持つことが大切だと説かれている。「自分らしい働き方」を実現したければ、何よりもまず組織や環境のせいにすることは慎まなければならない。自分が主体的に考えて行動することこそ、その基本である。

本書には、多くの実例を通して、PLAY WORKを実現するための心がけが紹介されている。そうした実例から勇気をもらい、新たな働き方を実現するきっかけとしてほしい。

ライター画像
ヨコヤマノボル

著者

ピョートル・フェリクス・グジバチ(Piotr Feliks Grzywacz)
プロノイア・グループ株式会社代表取締役/モティファイ株式会社取締役チーフサイエンティスト。プロノイア・グループにて、企業がイノベーションを起こすための組織文化の変革コンサルティングを行い、その知見・メソッドをモティファイにてテクノロジー化。2社の経営を通じ、変革コンサルティングをAIに置き換える挑戦をする。
ポーランド生まれ。2000年に来日し、ベルリッツ、モルガン・スタンレーを経て2011年にGoogleに入社。アジア・パシフィック地域におけるピープル・ディベロップメント(人材開発)に携わったのち、2014年からはグローバル・ラーニング・ストラテジー(グローバル人材の育成戦略)の作成に携わり、人材育成と組織開発、リーダーシップ開発の分野で活躍。2015年に独立し現職。
著書に『NEW ELITE』(大和書房)、『世界最高のチーム』(朝日新聞出版)、『人生が変わるメンタルタフネス』(廣済堂出版)などがある。

本書の要点

  • 要点
    1
    PLAY WORKとは、「遊ぶように働く」ことだ。
  • 要点
    2
    PLAY WORKの実現には、「自己認識」「自己開示」「自己表現」「自己実現」という4つのステップを経る必要がある。
  • 要点
    3
    自己表現をするにあたって重要になるのは、それまでのやり方を手放す「学びほぐし」だ。学びほぐしには、異なる価値観や考え方の人に会うことが効果的だ。
  • 要点
    4
    PLAY WORKを実現し、まるで遊んでいるかのように仕事が進むと、脳内のメカニズムが切り替わり、作業の生産性が3倍以上に跳ね上がる。

要約

Step(1)自己認識

自分のやりたいことを知る
edhar/gettyimages

本書では、4つのステップを通して「PLAY WORK(遊ぶように働く)」を実現する方法が紹介される。まず、自己認識のステップから紹介していこう。

初対面の相手から「あなたは何者ですか?」と問われたら、何と答えるだろうか。名前などではなく、「自分がどんな人間で、何をしたいのか」を答えられるかどうか、考えてみてほしい。

その答えを持っている人は、自己認識ができている人だ。自己認識ができ、自分のやりたいことがわかっていれば、仕事を楽しめる。

一方で、自己認識が希薄な人は、自分のやりたいことがわからないため、会社や上司から指示された業務をこなすのが仕事になる。仕事を「嫌だなあ」と思っても、自分の得意なことを知らなければ、与えられた仕事をやるしかないものだ。こんな仕事が楽しいはずはない。

固定観念から解き放たれる

自己認識が希薄な人が多いのは、「組織から期待される役割=自分のやりたいこと」と思い込んでいる人が多いからだろう。「仕事とは楽しくないもの、嫌なことを我慢してやるもの」「上司は上司らしくふるまうべき」といった固定観念も、正しい自己認識を妨害する要因となる。

自分を固定観念から解き放つには、いろいろな人に会い、いろいろな世界に触れることが最も効果的だ。今まで出会わなかったタイプの人に会って「そんな考え方があるの?」と気づいたり、海外に出掛けて「これって当たり前のことなの?」と常識を疑ったりすることが、自己認識への第一歩だ。

「楽しい仕事」を増やす

やりたいことに夢中になれば、誰だって楽しく仕事をすることができる。もし自分のやりたいことがわからないなら、かつて興味があったことや、抱いていた夢を思い出してみよう。この1週間の仕事を振り返って、楽しかった仕事のランキングをつけるのもいい。誰との仕事に一番テンションが上がったか、それはなぜなのかを考えてみるのも効果的だ。そうすれば、自分の好きなことや得意なことが見えてくる。

「何が楽しくて、何が楽しくないか」を把握できたら、次のステップは「楽しい仕事」を増やし、「楽しくない仕事」を減らすことだ。チームで仕事が生まれたとき、「それ、得意だからわたしに任せて!」と手を挙げたり、「この仕事、○○さんが適任なんじゃない?」と推薦したりして、それぞれが楽しいと思える仕事を担当する。同時に、苦手な仕事はそれが好きな人、得意な人に任せるようにする。

仕事量の多寡で分担を決めたり、「A社の仕事は○○さんの担当」といった専任制にしたりしてはいけない。とにかく、楽しい仕事、得意な仕事に特化することだ。

Step(2)自己開示

自分と周囲の期待をすり合わせる
izusek/gettyimages

次のステップは、自己開示だ。自己認識した後、それを自分の胸にしまっておくのではなく、「わたしはこれがやりたい」「これが欲しい」と周りの人に伝えていく。

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要約公開日 2019.10.19
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