4カ月で無理なく14kgの減量に成功。顔の吹き出物が消えて、日中のパフォーマンス向上にも効果あり。しかも体重が自然と落ちていくため、周囲にダイエットだと気づかれにくい。
こんな申し分ない結果を著者にもたらしたのが、「ケトジェニックダイエット」という、糖質を控えて良質な脂質をたくさん摂取する食事法だった。
一般的に良いとされる食事バランスが「炭水化物60%、タンパク質15%、脂質25%」であるのに対して、ケトジェニックダイエットは「炭水化物20%、タンパク質30%、脂質50%」というバランスにする食事法だ。
「糖質制限(炭水化物制限)」を徹底するダイエットが人気を博しているが、これは一概によいとは言えない。ある研究によれば、糖質カットは脂質カットよりも短期的には減量効果が高くなる。しかし、低炭水化物食では口臭、口渇、便秘などが発生しやすい傾向にあり、長期的には減量効果も低かった。
指導を受けずに、極端な食事制限や糖質制限を試みることには危険が伴う。肥満の人を対象にした実験では、カロリー制限で心臓の機能が低下することが示されている。食事制限は間違った方法でおこなえば、心臓発作などのリスクがあることをよく認識しておかなければならない。
「健康」とはどのような状態か。著者の考えでは、細胞の一つひとつが元気に活動している状態のことだ。細胞が行う行為は、「必要な栄養分の取り入れ」と「不要物の排出」である。これができなくなると、細胞に異常が生じる。異常の究極の形が、細胞同士のネットワークを無視して増殖するがん細胞だ。
がん細胞のような異常な細胞は、免疫機能が正常に働けばすぐさま破壊される。疫能力が正常であれば、理論的にはがんになることはありえない。がんと診断される人は、がん細胞が増殖しているおよそ10年以上もの間、免疫機能がうまく働いていないということになる。
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