本書の目標は、経済的自由を達成することだ。著者の考える経済的自由とは「生活費<資産所得」という状態だ。そして、生活費<資産所得を達成するには、「生活費を下げる」「資産所得を増やす」という2つの取り組みを実践していくことになる。
所得には、自分が働くことによって得られる労働所得と、資産を働かせて得られる資産所得の2種類がある。経済的自由を達成するために重要なのは、資産所得を増やしていくことだ。労働をしなくても月に1万円が入れば、水道・光熱費が払える。月に3万円が入れば食費が払える。このように、資産所得で生活費をまかなうことができれば、生活のためのお金を気にせずに、やりたいことに専念できる。働きたければ働く、働きたくなければ働かないという選択の自由を手に入れることができるのだ。
これを実現するためには、「お金にまつわる5つの力」をバランスよく育てていく必要がある。5つの力とは、お金を「貯める力」「稼ぐ力」「増やす力」「守る力」「使う力」だ。これらを鍛えることで、家計が健全に回り、豊かに暮らせるようになるのだと著者はいう。要約ではこの内、最初の3ステップである「貯める力」「稼ぐ力」「増やす力」を紹介する。
まずは「貯める力」を身につけることで、資産を貯めるスピードをアップさせよう。
お金を貯めるためには、「1回の支出よりも固定費を見直す」「金額が大きな支出から見直す」の2点に注意したい。金額の大きい固定費は、一度見直せば節約効果が持続し、生活費を効率よく下げることができる。人生の6大固定費は、「通信費」「光熱費」「保険」「家」「車」「税金」だ。
ここでは6つの中でも大物とされる「保険」と「家」を順に見ていこう。
本書は、「起こる確率」と「起きたときの損失」という視点から、入るべき保険を見極めるべきだと指摘している。起こる確率にかかわらず、起きたときの損失が少ないものであれば、貯金でまかなうことができる。
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