今や、オンライン営業が不要な業界はないだろう。「テレアポ」や「飛び込み営業」だけを行っていては、時代に取り残されてしまうだけでなく、営業効率アップのチャンスを逃してしまうことになる。
オンライン営業で探客する方法は2つある。1つ目は「電話+オンライン」だ。まずは普段のテレアポと同じように電話をかける。肝心なのはその次で、電話中にオンラインツールのURLを送って、そのまま面談に持ち込むのである。営業担当者がわざわざ来ることに抵抗のある人でも、オンラインなら気軽に話をすることができる。
2つ目の方法は「メール+オンライン」である。ホームページ記載のメールアドレスやSNSを通じてメッセージを送り、オンライン商談に持ち込む。この方法の定石は、営業先を「絶対に興味を持ってくれそうな属性」に絞ることである。この、知り合いではない相手にメールなどでアプローチする手法をコールド・メールという。
コールド・メールは、メールやメッセージの内容に興味を持ってもらえなければ、迷惑メールとして無視されてしまう。相手に興味を持ってもらうには、「顧客のことを下調べする」「具体的なサンプルを見せる」「具体的なメリットを提示する」「オンライン商談へ誘導する」という4つのポイントを押さえた文言にすることが重要だ。
新規開拓数を半年で2倍にしたいなら、営業しない対象を決めて、アプローチ先を厳選すればいい。ニーズのない客先への営業は非効率だとわかっていても、絞り込みが実践できている人は決して多くないはずだ。
アプローチ先を厳選するには、エクセルと向き合い、営業リストのセグメンテーション(グループ分け)を行う。まず、全リストからの「直近の契約率」を出してみる。営業先のリスト全体で契約率が3%だったとすると、効率の悪いクラスターをリストから削除して、全体の契約率が6%になるように絞り込んでいく。業界別、従業員数別、拠点数別などといった切り口で分けて計算してみよう。
このように、新規開拓数を増やすためにまずすべきことは、エクセルと向き合ってアプローチ先を見極めることだ。そうすれば、気合いと根性で行動量を増やす必要はないし、営業スキルを一気に高めるといった理想論も不要となる。
「契約までの売るプロセス」と「契約後のフォロー」において、あなたはどちらのフェーズのほうがお客様に対する熱量が高いだろうか。多くの場合、「契約までの売るプロセス」のほうが熱心になっているはずだ。しかし、売り続ける営業担当者は「契約後のフォロー」で差をつけている。
お客様からすれば購入後が本番である。トラブルや疑問点があれば、すぐにでも解決したいものだ。ところが、何かあったときに営業担当者の対応が遅かったり、問い合わせしても対処方法が記載されたURLが送付されてくるだけだったりすれば、期待を裏切られたように感じ、不満が溜まってしまう。ここで期待を裏切らないようにするだけでなく、お客様の期待を超えていくことが、トップセールスになる秘訣だ。
お客様の期待を超えるためには、「エモーショナルコネクション(感情的なつながり)」を計画的に築くことが大切である。
3,400冊以上の要約が楽しめる