目標達成の技術

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目標達成の技術
出版社
アチーブメント出版

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出版日
2022年03月01日
評点
総合
3.7
明瞭性
3.5
革新性
3.5
応用性
4.0
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おすすめポイント

世の中にはたくさんの成功者がいる。成功した人とそれ以外の人を分けるものは何だろうか。後天的な努力か、生まれついた才能か、運か、それとも家柄や財産の違いか。その答えのひとつが本書にある。「目標達成の技術」を持っているか否かだ。

本書では、理想を描き、計画を立て、目標を達成して成功を手にするための「技術」が紹介されている。技術といっても、小手先のテクニックではない。正しく計画を立て、思考と行動を管理して「出来事の変化」へつなげていく、より深い、不変の技術が記されている。

成功の定義も明確だ。成功とは自分だけの幸せではなく、周囲の人の基本的欲求を充足させつつも、自分の目的・目標を自らの意思で達成していく道程のことだという。物心共に豊かな生活を送るためには、どれだけ多くの人を豊かにできたかを指標にする必要があると書かれている。

最後に、本書の冒頭に書かれている言葉を紹介しよう。「人間に与えられた最大の道具は思考」だ。この言葉は、要約者に深く刺さった。思考を現実化するエネルギーは誰にでもあるが、思考をどのように使うかは自分次第だ。本書は自分に自信を持てない方、成長するために何から始めればいいのか悩んでいる方、部下の育成に悩むリーダーなど、多くの人に示唆を与えてくれる一冊といえるだろう。

著者

青木仁志(あおき さとし)
北海道函館市生まれ。若くしてプロセールスの世界で腕を磨き、トップセールス、トップマネジャーとして数々の賞を受賞。その後に能力開発トレーニング会社を経て、1987年、32歳で選択理論心理学を基礎理論としたアチーブメント株式会社を設立。会社設立以来、延べ45万人以上の人財育成と、5,000名を超える中小企業経営者教育に従事している。
自ら講師を務めた公開講座『頂点への道』講座スタンダードコースは28年間で毎月連続700回開催達成。現在は、経営者向け『頂点への道』講座アチーブメントテクノロジーコース特別講座を担当する。2010年から3年間、法政大学大学院政策創造研究科客員教授として教鞭を執り、「日本でいちばん大切にしたい会社大賞」の審査委員を7年間歴任。
著書は、35万部のベストセラーとなった「一生折れない自信のつくり方」シリーズをはじめ61冊。解題は『新・完訳 成功哲学』など計5冊。 一般社団法人日本ペンクラブ正会員・国際ペン会員としても活動。

本書の要点

  • 要点
    1
    目標を達成するための最重要スキルは目標設定だ。目標を明確に設定してはじめて、達成に向かって思考することができる。
  • 要点
    2
    目標を達成するには、達成した姿を鮮明にイメージする必要がある。理想の未来を書き出してスマートフォンのホーム画面に設定したり、ボイスメモに吹き込んでたびたび聞いたりするのが効果的だ。
  • 要点
    3
    目標達成には、具体的で綿密な計画立案が必要だ。願望を書き出し、現状分析で課題を明確にしたうえで、優先順位をつけて実行プランを組む。

要約

目標達成のために知っておきたいこと

アチーブメントピラミッド
Ⓒ Copyright 1997, 2022 Achievement Corp., All rights reserved.

アチーブメントピラミッドは、戦略的に目標を達成する概念を示したものだ。

ピラミッドの土台にあるのは「人生理念」だ。ブレない自分の軸として、あらゆる物事を判断し、選択する羅針盤になる。その上には、将来のあるべき姿「人生ビジョン」があり、人生ビジョンを実現するための長期、中期、短期目標が積みあがっている。

誰でも「こうしたい」「ああなりたい」という漠然とした考えを抱いているだろう。だが、頭で考えているだけでは実現できない。まずは生きる目的を明確にし、目的を達成する具体的なイメージをもって、それを数値目標に落とし込む必要がある。

目標を達成するための最重要スキルは目標設定だ。壮大な夢を見るだけでもいけないし、やみくもに行動するだけでもいけない。目標を明確に設定してはじめて、達成に向かって思考することができる。

目標達成のグランドルール(1)能力開発の5段階を理解する

目標を達成するために、心に留めておいてほしいグランドルールがある。

1つ目のルールは、能力開発の5段階を理解することだ。

(1):知識(知っただけで満足しない)

(2):理解(わからないことをわからないままにしない)

(3)・(4):実践・習得(できないことをできないままにせず、できるようになるまで行う)

(5):貢献(自分だけのものにせず、周りの人と分かち合う)

第1段階の「知る」と第2段階の「わかる」は、本を読んだり、各種セミナーや講演会に参加したりして理解した「知識」のレベル。第3段階の「行う」と第4段階の「出来る」は、得た知識を実践に移すための技術を習得する「技術」のレベルだ。第5段階の「分かち合う」は、知識と技術を総合して、人にも貢献できる「人格」のレベルである。

知識のレベルから技術のレベルに移行するときには、習慣の壁が立ちはだかる。毎朝6時に起きて勉強するのがどんなに効率的でも、実際に早起きするのは容易ではない。それでも、毎日6時に起きていれば、いつの間にか習慣として定着するだろう。

早起きが習慣になると「自我の壁」にぶつかる。誰かに勧めたくても、相手にどう思われるかが気になってしまうのだ。

ここで自己完結してしまうと、それ以上の成長はない。「知識」「技術」「人格」が三位一体となってはじめて、多くの人から信頼され、真の達成を成し遂げる人物になれる。

目標達成のグランドルール(2)正当な対価を支払う

2つ目のルールは、対価と報酬の原理を理解し、自分に投資することだ。

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要約公開日 2022.08.29
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