「静かな人」の戦略書の表紙

「静かな人」の戦略書

騒がしすぎるこの世界で内向型が静かな力を発揮する法


本書の要点

  • 内向型には内向型の強みがある。無理して外向型のように振る舞う必要はない。自分の強みをよく理解し、それを活かすよう努力するべきだ。

  • 外向型と内向型、個性が異なる両者が組めば、チームの力は絶大なものとなる。

  • 外向型のほうが優れたリーダーであるという根拠はない。むしろ、思慮深く、慎重で、相手の話をよく聞くことができる内向型にはリーダーとしての素質がある。

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【必読ポイント!】 内向型の特徴

内向型には内向型の強みがある

子供の頃から無口でおとなしく、新しい環境では緊張で身体が硬くなってしまう。何をするにも優柔不断で、起こるはずもないことをいつもくよくよ心配している。仕事を終えて家に帰れば、「こうなったらどうしよう」「ああ言ったけど誤解されないだろうか」とひとり反省会が止まらない。思い当たる人は、内向型の人間である可能性が高い。外向型は、たやすく人の信頼を勝ち取り、頭の回転が速く、行動も迅速。朗らかで魅力にあふれ、ごく自然にリーダーシップを発揮する。物語の主人公はいつも外向型の人間のような気がしてしまう。しかし、内向型人間には、内向型人間の強みがある。「優柔不断」は「思慮深さ」ともとれるし、「心配性」はリスクマネジメントに有用な資質だ。内向型の人は、アイディアや野心を持っていないわけではない。ただそれをいちいち大声で吹聴したりしないだけだ。

何者かになろうとしなくてもいい

fizkes/gettyimages

内向型人間はスピーチが大の苦手だ。しかし、内向型でもスピーチや社交の場を乗り切る方法はある。内向型だからこそできる、徹底した情報収集や繰り返しのスピーチ練習は、大きな強みだ。また、自分から話すのは苦手でも、人の話に真摯に耳を傾けることができる。そういう人は、相手から好感を持たれやすい。聞く力は社交の場で役に立つスキルだ。自分を大きく見せようとして、無理をする必要はない。内向型で口調がやわらかい人は、さまざまな知識を盛り込んだ話をしても、聞き手に押しつけがましさや嫌味な印象を与えずにすむ。内向型人間の「無口」な「地味」さは、「控えめ」で「落ちついた」態度として好意的に受け止められ、信頼を勝ち取ることもあるのだ。こうした強みをしっかり認識することで、スピーチやプレゼンテーションなど、人前で話さなければならない場面も自信を持って乗り越えられるはずだ。

自分だけにぴったりの仕事はない

「内向型に向いている仕事はあるか」と聞かれることがある。どんなに理想の仕事を考えてみても、自分だけにぴったりの仕事などというものは存在しない。

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要約公開日 2022.08.24
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