「東京では週刊少年ジャンプが月曜に発売されていた」。中学時代、東京に遊びに行った友人からそう聞かされ、宮崎に住んでいた著者は衝撃を受けた。情報格差というものを初めて知り、「東京に行こう」と決意するきっかけとなった出来事だった。
それから20年ほど経ち、現在ではインターネット環境さえあれば、ジャンプの最新号は世界のどこにいても同じタイミングで読むことができる。テクノロジーによって物理的・時間的制約が取り払われ、かつてほどの情報格差はなくなっている。都市間の移動はより短時間になり、インターネットの通信速度はまだまだ加速する見込みだ。現在の暮らしは、テクノロジーの進化と、それを戸惑いながらも受け入れることの繰り返しのうえに成り立っている。
テクノロジーは、ついにお金までも変えようとしている。ブロックチェーンの登場でお金のデジタル化が可能になり、法定通貨ではない新しいお金の概念も登場した。そして、人類はついにメタバース(仮想空間)に軸足を移すかもしれないというところまで来ている。
テクノロジーによって社会が変われば、生活する人々が欲するものも変わる。そうなれば、仕事やキャリアにも変化が訪れ、お金にも広く影響を及ぼすはずだ。
そんな中でも、お金についての情報格差は埋まらないままだ。お金の概念が大きく変わる時代を幸せに生きるには、誰もがお金に強くなる必要がある。本書では、Web2.0の中心を生き抜き、お金のトレーニングスタジオを経営する著者だからこそ伝えられるお金のスキルを紹介する。新しいお金の時代に入る前に、急速に進化するテクノロジーのメガトレンドを知るとともに、人生を豊かにする道具としてのお金の本質を理解しておきたい。
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