何よりまず伝えたいのは、時間の貴重さとその使い方だ。
若いうちに知識の基盤をつくることを目指してほしい。知識は、年を取った時の憩いの場となり、逃げ場となるものだ。私が今、こうやって本の楽しみに浸れるのも、若い頃にしっかり勉強したからだろう。
もちろん、遊んだ時間も無駄ではなかったはずだ。遊びは人生に彩りを添えてくれる。もし若い時に遊んでいなかったら、今頃は遊びを過大評価してしまっていただろう。
私が唯一後悔しているのは、若い時に怠惰に過ごしてしまった時間のことだ。だから君には、若い時間を有意義に使ってほしい。無為に過ごせば、得られる知識の量は減るし、魅力ある人間になることはできない。今、勉強に時間を投資すれば、やがて大きな利子となって返ってくる。
どうしても勉強したくない時には、こう考えよう。これは通らなければならない道、1時間でも多く頑張れば、それだけ早く目的地に着ける――と。早く自由になれるか否かは、時間の使い方にかかっているのだ。
年をとってもよく働いてくれる頭をつくるには、今この時間を大切にしなければならない。君はまだ間に合う。知識を蓄える努力を惜しまぬようにしてほしい。
どんな逆境にあっても、優れた人は成功を収めるものだ。優れているのに報われない、ということはほとんどない。
ここで言う「優れている」とは、広い知識と見識があり、態度も立派な人のこと。立派な態度は、優れた人間に欠かせないものだ。態度しだいで、知識や見識が輝きもするし曇りもする。人を一番ひきつけるのも、知識や見識ではなく、その人の態度なのだ。
3,400冊以上の要約が楽しめる