仕事も家庭もうまくいく!

共働きのすごい対話術

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共働きのすごい対話術
出版社
クロスメディア・パブリッシング

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出版日
2022年08月01日
評点
総合
3.7
明瞭性
4.0
革新性
3.5
応用性
3.5
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おすすめポイント

「保育園に預けている子供が熱を出したので迎えに行けないかと夫に連絡したら『無理に決まってるだろ!』とキレられた」「転職したいと言ったら『この時期にありえないでしょ、給料はどうなるの? 子供はどうするの?…』と質問攻めにあい、言い争いになった」……。

こんな「共働きあるある」を経験したり、見聞きしたりした人は少なくないだろう。本書は、共働きのカップルや夫婦が、家庭と仕事を両立して自分らしい人生を送るためのノウハウとマインドをまとめた指南書だ。

著者は、共働きでのキャリア形成や夫婦間のコミュニケーション講座を手掛けるあつたゆか氏。家庭を会社になぞらえ、ふたりで「共同経営者」となって「最高のチーム」をつくろうと提案する。

共働きのカップルや夫婦にターゲットを絞り、「家事」「仕事・働き方」「結婚」「お金」「子供」「愛情表現」のありふれた、しかし深刻な悩みを解決する対話術を具体的に紹介していく。図やイラストが豊富で、項目ごとにポイントがまとめられていてわかりやすい。家庭と仕事を両立させるための極意が詰まった、共働きの人にとっては得るところの大きい一冊だ。共働きでなくとも、夫婦間、パートナー間の関係を見直すきっかけを与えてくれるだろう。

ライター画像
山下愛記

著者

あつたゆか(あつた ゆか)
株式会社すきだよ代表取締役。「誰もが大切な人とずっと幸せでいられる社会をつくる」をビジョンに、家族・パートナーシップに関する社会課題を解決し、ふたりらしい生き方を支援する。8万人以上の夫婦・カップルが利用する対話ツール「ふたり会議」や、パートナーシップを学ぶコミュニティ型スクール「ふたりの教室」を運営するなどの活動を行なっている。企業や自治体向けに、共働きでのキャリア形成・夫婦間のコミュニケーション講座・ライフプラン研修も提供している。TBS・フジテレビ・ABEMAほか、日経ウーマン・日経新聞など多数のメディアで紹介され注目されている。
https://sukidayo.co.jp/
Twitter: @yuka_atsuta

本書の要点

  • 要点
    1
    共働きのふたりは、家庭の「共同経営者」として対等な立場で対話をしよう。ポイントは「ビジョンの共有」「優先順位の決定」「情報共有」「PDCA」だ。
  • 要点
    2
    建設的な対話をするには「相手も自分も大切にするコミュニケーション」をベースにすることだ。相談内容は、「状況」「気持ち」「提案」「選択」の順番で伝えられるように事前に整理しておこう。
  • 要点
    3
    スキルだけでなくマインドも大切だ。「『思考のシェア』で情報格差をなくす」、「『無責的思考』で問題解決に臨む」、「『戦略的ご自愛』で余裕を持つ」といったポイントを押さえよう。

要約

仕事と家庭を両立させるための「対話のカタチ」

共働きのふたりは家庭の「共同経営者」
fizkes/gettyimages

男性は仕事をして稼ぐ、女性は家事と子育てをする――。そんな性別が役割を定める時代は終わった。家族の在り方や夫婦・パートナーの役割分担に正解はなくなり、何事も話し合って決めなくてはならなくなった。

家庭をともにするようになると、料理や掃除など日常の家事分担にはじまり、キャリアプラン、ライフプラン、マネープランなど、「ふたりのプロジェクト」が盛りだくさんだ。

共働きのふたりは、こうしたいくつものプロジェクトを運営していくための「共同経営者」になる必要がある。家庭の共同経営者になるためのポイントは4つだ。

まず企業と同じように、ビジョンを共有すること。どんな生き方、働き方をしたいのか、どんな家庭を築きたいのかを共有しておけば、日々の意思決定もスムーズになっていく。

2つめのポイントは優先順位を決めて実行すること。仕事の場合、目標を達成するためにタスクの優先順位を付け、そのうえで打ち手を決める。家庭も同じだ。ビジョンを共有したら、優先順位を整理しながら動いていこう。

3つめはこまめに情報共有すること。ふたりが同じレベルの情報を共有することで適切な判断ができるようになる。家庭運営がうまくいっているカップル・夫婦・パートナーは、お互いの体調や職場の状況、同僚や上司の名前、子供の様子などの情報をこまめに共有している傾向がある。お互いの状況が分かっていれば、思いやりも生まれやすい。

4つめのポイントはPDCAのサイクルを回すこと。仕事のプロジェクトで、遅れている業務があればフローを見直すだろう。どちらかがモヤモヤを感じたときは、すぐに現状を共有し、打ち手を再検討しよう。

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要約公開日 2022.10.13
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