気にしない習慣

よけいな気疲れが消えていく61のヒント
未読
気にしない習慣
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よけいな気疲れが消えていく61のヒント
未読
気にしない習慣
出版社
明日香出版社

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出版日
2022年08月20日
評点
総合
3.5
明瞭性
3.5
革新性
3.0
応用性
4.0
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おすすめポイント

対面で人と会いづらくなり、オンラインでのやりとりが当たり前になったコロナ禍の現代。顔を見て話ができたらすぐ伝わることも、文章だけだと思うように伝わらない。言葉足らずのメールだと行間を読まないといけないし、誤解してしまうこともある。

「上司のこのメッセージ、どういう意味なんだろう」と気になっても、気軽には聞き返せない。「他の人は変化に合わせて上手くやってるよなぁ」と落ち込んでも、相談できる相手もいない。真面目で従順。気配りも丁寧さもある。そんな相手のことを大事に思って気づかいができる人ほど気が抜けず、気がついたらヘトヘトになってしまっている。

気苦労に振り回されている人には、本書の61のヒントがきっと有効な解決につながるはずだ。心理学者の著者は、社会心理学の知見をベースに、日々の生活と仕事に取り入れられるアドバイスを具体的に教えてくれる。機嫌よく気分よく、明るく生きている人に、自分もすこし近づけそう――。そんな読後感に浸れることだろう。

「自分のことは後回し。まずは周りの人たちを大事にする」。そんな思いやりにあふれた人こそ、少し立ち止まり本書を手にしていただきたい。「もっと気楽に考えよう」と肩の力がすっと抜けていき、物事がうまく回っていくきっかけになるはずだ。

ライター画像
Keisuke Yasuda

著者

内藤誼人(ないとう よしひと)
心理学者、立正大学客員教授、有限会社アンギルド代表。慶應義塾大学社会学研究科博士課程修了。社会心理学の知見をベースにした心理学の応用に力を注いでおり、とりわけ「自分の望む人生を手に入れる」ための実践的なアドバイスに定評がある。
『世界最先端の研究が教える新事実 心理学BEST100』(総合法令出版)、『人と社会の本質をつかむ 心理学』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)、『人も自分も操れる! 暗示大全』(すばる舎)、『図解 身近にあふれ「心理学」が3時間でわかる本』『面倒くさがりの自分がおもしろいほどやる気になる本』(以上、明日香出版社)など、著書多数。

本書の要点

  • 要点
    1
    人の目が気になるのは「スポットライト効果」のせいだ。周りの人は自分が思うほど、自分を見てはいない。
  • 要点
    2
    緊張したときは「ワクワクしてきた」と、「ドキドキ」を「ワクワク」に変えて、自分に言い聞かせるとよい。
  • 要点
    3
    大きな夢を持つと、将来人生の満足度が低くなる可能性がある。やりたいことが見つからないと悩む必要はない。
  • 要点
    4
    ネガティブな心理的感染は避けるようにし、嫌な感情は手洗いで吹き飛ばす。

要約

現実をとらえ直すヒント

人よりも自分を大切に

「嫌われたらどうしよう」。人付き合いに悩み、モヤモヤした気持ちでいる人は少なくない。

相手に対して気配りをすることは、たしかに大切だ。けれど他人のことばかり気にかけていると、自分の心が苦しくなってきてしまう。「いい人になりすぎない」ことのほうが大切である。

「自分を一番大切」にして、相手のことは「二番目に大切」にするくらいでいい。自分の気持ちを大切にしながら、相手のことも大切にする、というバランスをとるようにしよう。

本書は、人間関係を「頑張りすぎている」人のため、力の抜きどころを61のヒントとしてまとめている。どれも実践しやすく、きっと心がスッキリするはずだ。

人目が気になる「スポットライト効果」
Tero Vesalainen/gettyimages

私たちは、まるで自分にだけスポットライトが当たっているかのように感じてしまうことが少なくない。心理学では、こうした心の作用を「スポットライト効果」と呼ぶ。

現実には、まわりの人は自分を気にかけるのに忙しく、他人のことなど全然気にしていないものだ。そのことはコーネル大学のトーマス・ギロヴィッチによる心理学の実験でも確認されている。

大学生に無名のミュージシャンが大きくプリントされた恥ずかしいようなTシャツを着せ、キャンパスを一周するよう依頼した。その後、「すれ違った人たちが、どれくらいあなたのことを見ていたと思うか」と尋ねると、参加者たちは47%が見ていたはずだと推測した。

同時に、別の実験協力者が、通りすがった人たちに「今通った人のTシャツを見ましたか」と確認して回っていた。このTシャツに気づいた人は、わずか24%だった。

私たちは自意識過剰なところがあり、「絶対に見られているはず」と思い込んでいる節がある。

「自分が人の目を気にしすぎるのは、スポットライト効果なのか」と思えば、少し心が軽くなるのではないだろうか。

顔が赤くなる人は好かれやすい

顔が赤くなることを恥ずかしく思う人もいるだろう。しかし「だから好かれるんだ」と発想の転換をしてほしい。

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要約公開日 2022.10.12
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