仕事ができる人が見えないところで必ずしていること

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仕事ができる人が見えないところで必ずしていること
出版社
日本実業出版社

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出版日
2023年11月01日
評点
総合
4.0
明瞭性
4.5
革新性
3.5
応用性
4.0
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おすすめポイント

「背中を見て学ぶ」という言葉がある。ビジネスの現場では近年、「非効率だ」と指摘されることもあるやり方だが、学び手が前のめりである限り、学ぶ手段として有効であることに変わりはないだろう。本書はいわば、著者がさまざまな「仕事ができる人」の背中を見て学んだことが詰まった一冊だ。

著者の安達裕哉氏は、デロイト トーマツ コンサルティング(現アビームコンサルティング)に新卒入社し、大阪支社長と東京支社長を歴任したのちに独立した人物で、これまで実に3000社以上の経営者と対峙してきたという。その経験をもとにまとめた前著『頭のいい人が話す前に考えていること』は、2023年を代表するベストセラーとなっている。

本書は、著者がコンサルタントとして出会ってきたさまざまな「仕事ができる人」をじっくり観察し、その人たちが「見えないところで必ずしていること」をまとめた一冊だ。多くの項では、著者が「仕事ができる人」に対し、その行動や発言の意図を尋ね、教えを請う会話が再現されている。

要約者にとって特に印象的だったのは、50歳以上の人しか採用しない会社の社長の発言と、誰とでもすぐ仲良くなれる「コミュニケーションの達人」が実践する意外な習慣だ。いずれもこの先の人生を変えてくれる教えだと確信している。

本書に登場する「仕事ができる人」たちの教えが学びの宝庫であることは言うまでもない。それに加えて、仕事ができる人を観察し、その行動や発言の意図がわからなければ素直に尋ね、読者に惜しみなくシェアするという著者の姿勢からも、学べることは多いはずだ。

著者

安達裕哉(あだち ゆうや)
1975年東京都生まれ。筑波大学環境科学研究科修了。Deloitteで12年間経営コンサルティングに従事し、社内ベンチャーの立ち上げにも参画。東京支社長、大阪支社長を歴任。1000社以上にIT・人事のアドバイザリーサービスを提供し、1万人以上のビジネスパーソンに会う。その後独立し、オウンドメディア支援の「ティネクト株式会社」を設立。コンサルティング、webメディアの運営支援、記事執筆などを行なう。自身が運営するメディア「Books&Apps」は月間200万PVを超え、ソーシャルシェア数千以上のヒット記事を毎月のように公開。「ビジネスパーソンを励ますwebメディア」としておもしろく役立つコンテンツを届け続けている。著書に『仕事で必要な「本当のコミュニケーション能力」は どう身につければいいのか?』(日本実業出版社)、『頭のいい人が話す前に考えていること』(ダイヤモンド社)などがある。
〇Books&Apps:https://blog.tinect.jp/
〇X(Twitter):@Books_Apps

本書の要点

  • 要点
    1
    会議などの場では最初に案を出そう。勇気がいるが、そのぶん高く評価される。
  • 要点
    2
    こちらの意見が正しいはずなのに理解してもらえないときには、相手の気持ちになって、自分の意見に自ら反論してみよう。そうすれば、相手の本音が見えてくるため、それを踏まえて次の意見を出せばいい。
  • 要点
    3
    あなたが出世するためのただ1つの方法は、上司を助けて成果をあげさせ、出世させることだ。

要約

【必読ポイント!】 実行力

何歳になっても人生を変えようとする
maruco/gettyimages

「若いときに頑張らないと取り返しがつかない」という話を聞くと、著者はある社長の話を思い出す。

その社長はすでに65歳を超えており、部下である役員も軒並み60歳以上、ほとんどの社員が50歳以上だった。不思議に思った著者がその理由を尋ねると、「ウチでは50歳以上の人しか採用しません」「人生を変えたい、という人だけを採用しています」と言う。社長は続けて、その真意を話してくれた。

「ふつうは『人生を変えたいなら、若いうちにやらないといけない』と言われていますが、人生を変えるのは、誰でも、いつでもできます」

誰でもいつでも人生を変えられるなんて、正直信じられない。そんな著者に対して、社長は人生を変えるための6つのことを教えてくれた。

1つ目は、人生を変えるのは、一発逆転の出来事ではなく、些細な日常の習慣であるということだ。「早起きをする」でも「仕事の電話を毎日10本かける」でも、なんでもいい。何かを続けることができたという自信が人生を変えていく。

2つ目は、さきほどの習慣が意識せずにできるようになったら、次の習慣に挑戦することだ。常に新しいことを始めよう。

3つ目は、続かない習慣はきっぱりやめて、次の習慣を設定することだ。「続かなかった」というのも、今後に生きる貴重なデータである。

4つ目は、決して他人のせいにしないことだ。自分の人生は自分で決めよう。

5つ目は、人に親切にすることだ。すべての変化は、人に親切にすることから始まる。

6つ目は、「人生を変えようと思った時点で、すでに人生は変わり始めている」と思うことだ。

「中年になったら人生は変わらない」という話を聞くたびに、著者はこれらの言葉を思い出し、勇気をもらっている。

まずはやってみて、データを集める

「やってみたい」と「やってみた」の2つはまったく違う次元の話だ。いわば「やってみた」は科学で、「やってみたい」は迷信である。

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要約公開日 2023.11.20
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