著者は米国でロースクールを卒業し、韓国に帰国した。そして就職して企業内弁護士として働き始めた。
夢にまで見た弁護士資格を取得し、希望の会社に合格して、意気揚々と社会人生活を始めたが、しばらくして自分の異変に気がついた。ここ数年は忙しかったから「頑張りすぎず、できるだけ休もう」と、できる限り睡眠や休息を取るようにしていた。それなのに、いくら休んでも疲れが取れない、むしろ休むほどに疲れが増してイライラが募っていくのだ。
そんなある日、明け方4時頃に目が覚めた。普段なら二度寝を試みるが、その日はポットのお茶を注いで椅子に座った。すると不思議な安心感に包まれて、ネガティブな思考や不安な気持ちが次々と浮かび上がってきた。それらを紙に書き留めて心の中を整理すると、その日は爽快な気分で過ごすことができた。
著者は翌日からもいつもより2時間早く起きるようになった。普段の生活に大きな変化はなかったが、一日を少し早く始めただけで、自分自身が劇的に変化した。心が軽くなり、ポジティブなエネルギーに満たされて、自信を持って働けるようになったのだ。
著者は明け方を「自分がコントロールする時間」、それ以外の時間を「運命に任せる時間」と呼んでいる。一日のうち自分の意思で使える時間はあまり多くない。しかし、世の中が寝静まっている明け方は、自分との約束を守りさえすれば、いつでも確保できる主体的な時間となる。
明け方の時間にはもう1つ良いことがある。それは何事にも集中できることだ。明け方は何かに邪魔されることがないだけでなく、よく眠った後のため、夜の時間よりもずっと元気でいられる。
明け方に起きるなんて無理だ、と思う人もいるだろう。しかし、一回でも明け方起床に成功すれば、そのメリットを実感できるはずだ。毎日でなくても、いつもより1時間早く起きるだけでもいい。たとえ短くても朝に自分だけの時間をつくることで、あなたの人生はがらりと変わる。あなた自身が主導権を握って、自分の人生を歩み始めることができるのだ。
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