コミュ力は才能ではなく技術だ。好かれる自分はいまからでもつくれる。
「話す力が高い人ほどコミュ力が高い」と誤解している人は多いだろう。だが、会話において、上手に話すことはそこまで大切ではない。本当にコミュ力が高いのは、ペラペラと一方的に話す人ではなく、少々話し方は不器用でも、相手の心を掴める人だ。
その前提のもと、本書で一番伝えたいのは、本当のコミュ力とは話す力より聞く力であるということだ。もっと具体的に言えば、相手に気持ちよく話させる力である。質問やリアクションによって相手に気持ちよく話させる能力。これこそが「超コミュ力」なのだ。
身のまわりにいる「コミュ力お化け」たちは、決して特別なテクニックを駆使しているわけではない。誰でも簡単にできるのに多くの人がやっていないことを愚直に実践しているだけだ。
「コミュ力お化け」たちが会話の中でやっていることは、次の6つである。
(1)相手を安心させる笑顔をつくる
(2)TPOに合わせた表情を使い分ける
(3)上手にうなずく
(4)肯定から話を始める
(5)マウントを取らない
(6)相手が話しやすくなる質問をする
簡単なことばかりだが、この6つを意識するだけで、あなたも簡単に超コミュ力を手に入れることができる。本書ではこの6つについて詳細に説明されるが、要約ではそのうち3つを取り上げる。
表情は言葉以上に相手に気持ちを伝える。反省しているときには唇を噛み締める、相手が真剣に話しているときには口を真一文字に結ぶ、嬉しいときには目を見開く……これがTPOに合った表情である。
また、人は無意識のうちに、自分と同じ表情をしてくれる人に好意をいだくものだ。ここでコミュ力お化けは、相手と同じ表情をするどころか、相手より上の表情をする。相手が喜んでいるときはさらなる笑顔を、相手が悲しんでいるときはさらに悲しい顔を、相手が怒っているときはそれ以上に怒っている表情を見せるのだ。
TPOに応じて表情を上手に使い分けることができたら、あなたもコミュ力お化けの仲間入りができるだろう。
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