ドイツ人との交流は、日本人との交流に比べて、お金がかからない。
例えば、夜に友達と外で会うことになったとき、日本人だったら食事を共にしながらいろいろ話すのが普通だ。しかし、最近のドイツでは、各自の食事の好みやスタイルが異なるために、食事は各自済ませてから、カフェやバーなどで会い、飲み物だけを注文して、お店の雰囲気を楽しむことが多いという。
自宅にお客様を招待するときは、日本だと手の込んだ食事を用意しなければならないと思いがちだが、ドイツの場合は、カルテス・エッセン(パンやチーズ、ハムなど、温めずに常温でいただけるもの)があれば十分だ。
著者が東京に住むドイツ人女性数名で集まった際に行ったのが、「洋服交換会(Kleidertausch)」だ。その名の通り、自分が着なくなった洋服を持っていき、友達が着なくなった洋服をもらっていく。厳密な交換ではなく、多くもらっても少なくもらってもよい。各自が持ちよったものを試着しながら「これ入らなくなっちゃったのよね」「それ似合ってる!」とおしゃべりが弾む楽しい時間になった。自宅のモノを整理し、友達との交流も楽しめ、自分に合う服もゲットできるうえに、お金がかからない。一石四鳥の「社交」は、合理的なドイツらしさが溢れたイベントだ。
ドイツ人は日本人より睡眠に対してシンプルだ。日本ではいろいろな睡眠グッズが販売されていて睡眠にお金をかけている。一方、ドイツで良質な睡眠のために必要とされるのは、「新鮮な空気」だ。寝室の窓を全開にして新鮮な空気を取り入れ、新鮮な空気を吸いながら横になる。ドイツでは人工的なものに頼るというより、昔ながらの方法でうまくやろう!というスタンスの人が多いのだ。
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