仕事は「段取りとスケジュール」で9割決まる!

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仕事は「段取りとスケジュール」で9割決まる!
出版社
明日香出版社

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出版日
2018年12月13日
評点
総合
3.5
明瞭性
3.5
革新性
3.0
応用性
4.0
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おすすめポイント

仕事は「段取りとスケジュール」で9割決まる!――このタイトルに反論がある人はほとんどいないだろう。だが、「では、完璧な段取りとスケジュールで仕事を進めてみてください」と言われたら、ほとんどの人が困ってしまうのではないだろうか。それは“完璧な段取りとスケジュール”を実現する具体的な方法を知らないからだ。

著者の飯田剛弘氏は、2024年4月、flierの月間ランキング1位に輝いた『やることを8割減らすダンドリ術』の著者でもある。国内のベンチャー企業から外資系企業に転職し、「長時間働くやり方では世界で通用しない」と実感した飯田氏は、仕事のやり方を徹底的に見直し、改善していった。本書では、その過程で身につけた段取り術とスケジュール管理術が惜しみなく明かされている。

特に注目したいのは、仕事のやり直しを防ぐテクニックだ。作業の抜け漏れがあったり、依頼者とゴールイメージが共有できていなかったりして、仕事をやり直さざるを得なくなった経験は誰にでもあるだろう。自分だけでなく、周囲の人の時間をも無駄にしてしまったあの悪夢を繰り返したくないなら、ぜひ本書を読んでほしい。

段取り術とスケジュール管理術は、時代や仕事が変わっても通用するポータブルスキルだ。気持ちよく仕事をし、自分の市場価値を上げたい方におすすめの一冊である。

著者

飯田剛弘(いいだ よしひろ)
NASDAQ上場企業FARОの日本、韓国、東南アジア、オセアニアのマーケティング責任者
マーケティングポータルサイト『ビジネスファイターズ』運営責任者
全米大学優等生協会(Phi Kappa Phi)所属

愛知県生まれ。南オレゴン州立大学卒業後、インサイトテクノロジー入社。ソフトウェア開発、コンサルティング、海外事業開発等を経て、インド企業とのソフトウェア共同開発プロジェクトに従事。
その傍ら、プロジェクトマネジメント協会(PMI)の標準本を出版翻訳。
マーケティングに特化後は、2年連続シェア1位を獲得(ミック経済研究所)。
現在は外資系企業のFARОで、アジア太平洋地域でのマーケティングやプロジェクトに意欲的に取り組む。4つの地域のチームをまとめるリーダーとして、スケジュールやタスク管理などの仕事術を、日本人はもとより現地の外国人を含めたメンバーへ積極的に教えている。
日刊工業新聞、大河出版、日本工業出版社などの専門雑誌で記事の執筆や、メカトロテックや日刊工業新聞社主催の展示会での講演も多数。
著書に『PMBOK対応 童話でわかるプロジェクトマネジメント』(秀和システム)がある。

本書の要点

  • 要点
    1
    大きな仕事は小分けにすると取り組みやすくなる。小さく分けられたら、各作業の具体的な成果内容とデッドラインを決めよう。
  • 要点
    2
    退社前に「復習」と「予習」をすると、時間効率が上がる。「振り返る」「作業仕分けで、明日に備える」「スキマ時間にやる作業をリスト化する」の3つを毎日のルーティンにするとよい。
  • 要点
    3
    ゴールまでの全体像を把握すると、作業の抜け漏れがなくなるとともに、適切な進め方が見えてくる。WBSとフローチャートを活用し、全体像を整理しよう。

要約

アタマの「切り替え」を減らす

時間をムダにする「切り替えコスト」

私たちは普段、多くの「切り替えコスト」を払っている。

切り替えコストとは、ある仕事の途中で別の仕事に着手する際に発生するストレスや浪費した時間、ムダのことをいう。最も典型的な例は、集中しているときに誰かから話しかけられ、元の仕事に戻ってもう一度集中しようとするときにかかる時間だ。

仮に1時間に1回のペースで同僚から話しかけられ、仕事を中断したとしよう。1日8時間労働で、元の仕事に再度集中できるまでに5分かかるとすると、切り替えにより1日に40分、1週間で3時間20分もロスすることになる。他人からの割り込みだけでなく、複数のソフトウェアを同時に使用したり、複数の作業を瞬時に切り替えたりしても、同様の時間がかかるだろう。これらを計算に入れると、1週間につき1日分の仕事の時間をムダにしていると言っても過言ではないかもしれない。

海外の研究結果や調査でも、仕事に割り込みが入ると生産性やIQが下がると報告されている。仕事の効率を上げるには、切り替えコストを減らすことが重要だ。

過剰な「マルチタスク」を避ける
AndreyPopov/gettyimages

切り替えコストはマルチタスクによっても発生する。

マルチタスクは同時に複数のタスクを処理しているように見えるが、実際には、複数のタスクをせわしなく行き来しているだけである。つまり、切り替えコストが発生しているのだ。

マルチタスクをすると気分が良くなるだろう。多くのことを達成した気分になり、快感を覚えるはずだ。

だが、この感覚に惑わされてはならない。過剰なマルチタスクは作業効率を下げ、思っている以上に成果が出なくなると理解しよう。

「締め切り」を死守する

大きな仕事は小さく分ける

プロジェクトや大きな仕事を任せられ、「がんばろう」と思う一方で、なかなか手を着けられずにいる……あなたもこのような経験をしたことがあるだろう。

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要約公開日 2024.07.23
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