とにかく優位に立ちたがる人から自分の心を守るコツ

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とにかく優位に立ちたがる人から自分の心を守るコツ
出版社
出版日
2024年08月20日
評点
総合
3.5
明瞭性
3.5
革新性
3.5
応用性
3.5
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おすすめポイント

どのコミュニティにも、多かれ少なかれ他者に対して「優位に立ちたい人」がいる。そのような人がいると、ビジネスの場では生産性が下がり、メンバーたちは疲弊していく。「優位に立ちたい人」とうまくやれない自分を責めてしまう人もいるだろう。

本書では、心理カウンセラーの石原加受子氏が、「優位に立ちたい人」を4タイプに分け、それぞれへの効果的な対処法を教えてくれる。石原氏の提唱する4タイプは「脳幹タイプ」「感情脳タイプ」「左脳タイプ」「右脳タイプ」だ。それぞれの特徴を知ると、きっと誰かの顔が思い浮かぶだろう。

たとえば「脳幹タイプ」は上の立場から相手を支配しようとする人々で、特徴的な言動パターンは「黙ってやればいいんだよ」「それじゃダメだって言っただろ」だ。このタイプへの対処法としては、自分の感情に素直になり、相手と適切な距離をとることが挙げられている。

その他、相手のタイプによらず、「優位に立ちたい人」の攻撃を軽くかわすコツも紹介される。一つひとつ試していくうちに、相手からあなたへの視線や対応が変わっていることに気づくだろう。

「優位に立ちたい人」へのストレスが最高潮に達すると、誰しも「あの人に仕返しをしないと気がすまない」などと考えがちだ。だが本書を読むと、そうした行動は逆効果であることがよくわかる。自分を大切にし、毎日笑顔で過ごしたい人に、ぜひ読んでほしい一冊だ。

著者

石原加受子(いしはら かずこ)
心理カウンセラー。
「自分を愛し、自分を解放し、もっとラクに生きること」を目指す「自分中心心理学」を提唱する心理相談研究所オールイズワン代表。日本カウンセリング学会会員、日本ヒーリングリラクセーション協会元理事、厚生労働省認定「健康・生きがいづくり」アドバイザー。
「思考・感情・五感・イメージ・呼吸・声」などをトータルにとらえた独自の心理学でセミナー、グループ・ワーク、カウンセリングに携わり30年以上になる。
メルマガ『石原加受子の実生活に使える「意識の世界」お話』を大好評配信中。
著書に『“いまある”不安がスッキリ消える本』 『やっかいな人から賢く自分を守る技術』(以上、三笠書房《知的生きかた文庫》)、『傷つくのが怖くなくなる本』(PHP研究所)、『誰にも言えない「さみしさ」がすっきり消える本』(SBクリエイティブ)ほか多数。

本書の要点

  • 要点
    1
    「優位に立ちたい人」は「脳幹タイプ」「感情脳タイプ」「左脳タイプ」「右脳タイプ」の4タイプに分けられる。相手とうまく距離をとる方法は、タイプごとに異なる。
  • 要点
    2
    「優位に立ちたい人」に理不尽なことを言われたときは、不服そうな顔をしたり不満を呟いたりしながら従うのではなく、堂々と対応するのがコツだ。
  • 要点
    3
    「優位に立ちたい人」からの攻撃に応戦すると、あなたも相手と同じ土俵に立ってしまうことになる。それ以上傷つかないためにも、「優位に立ちたい人」と戦ってはいけない。

要約

「優位に立ちたい人」の4タイプ

脳幹タイプ:「私が一番」「あなたより上」

本書では、「優位に立ちたい人」の特徴や言動パターンを4つの脳タイプに分けて解説している。

1つ目は、人間関係の勝ち負けにこだわる「脳幹タイプ」だ。特徴的な言動パターンは、「失敗は許されないよ」「できなければ、評価を下げるぞ」「そんなことは、自分で考えなさい」「黙ってやればいいんだよ」「それじゃダメだって言っただろ」「上司はあの人をひいきしている」などだ。

このタイプは上の立場から相手を支配しようとする。一緒にいると、絶対服従を要求されているように感じ、極度の緊張と息苦しさを覚えるだろう。

感情脳タイプ:「あなたのためよ」「やってあげたのに」

2つ目は、優しさの押し売りをしてくる「感情脳タイプ」だ。特徴的な言動パターンは、「手伝ってあげる」「私さえ我慢すれば、うまくいく」「こんなに尽くしているのに……」「もう二度と口をきかない」などだ。

このタイプは、恩義や情、同情で相手を支配しようとする上、自己犠牲の意識が強く、復讐心を燃やしやすい。「感情脳タイプ」の期待にそぐわないことをしてしまうと、裏切り者扱いされることがある。

左脳タイプ:「はい、論破」「それって、あなたの感想ですよね」
kieferpix/gettyimages

3つ目は、否定で支配する「左脳タイプ」だ。特徴的な言動パターンは、「嫌なら断ればいいじゃん」「もっと要領よくやらなくちゃダメだよ」「規則だから」「それ、どういう意味で言っているの?」「テレビで言っていた」「どうして、やらなかったの?」「はい、論破」などだ。

このタイプは、感情よりも思考を優先し、義務や規範を他者に強要する。相手を否定する癖もあるため、このタイプと会話していると、そのそっけなさに不安を抱くだろう。

右脳タイプ:「あなたがやるべき」「やってくれるのが当然」

4つ目は、要求しながら相手を支配する「右脳タイプ」だ。特徴的な言動パターンは、「相手に恵まれたいなあ」「ここに書いてあるじゃないか」「言い訳は通用しないよ」「○○大学を卒業しました」「服は○○でしか買わない」などだ。

このタイプは理想や幻想を追い求めがちだ。ちょっとしたミスも許されない完璧主義なので、周りの人は息苦しくなる。

「優位に立ちたい人」の攻撃をかわすコツ

堂々と対応する

「優位に立ちたい人」に理不尽なことを言われたとき、不服そうな顔をしたりブツブツ言ったりしながら従うと、相手はさらに感情的になる。「優位に立ちたい人」はあなたの発言ではなく態度や表情に反応しているのだ。

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要約公開日 2024.10.10
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