本書では、「優位に立ちたい人」の特徴や言動パターンを4つの脳タイプに分けて解説している。
1つ目は、人間関係の勝ち負けにこだわる「脳幹タイプ」だ。特徴的な言動パターンは、「失敗は許されないよ」「できなければ、評価を下げるぞ」「そんなことは、自分で考えなさい」「黙ってやればいいんだよ」「それじゃダメだって言っただろ」「上司はあの人をひいきしている」などだ。
このタイプは上の立場から相手を支配しようとする。一緒にいると、絶対服従を要求されているように感じ、極度の緊張と息苦しさを覚えるだろう。
2つ目は、優しさの押し売りをしてくる「感情脳タイプ」だ。特徴的な言動パターンは、「手伝ってあげる」「私さえ我慢すれば、うまくいく」「こんなに尽くしているのに……」「もう二度と口をきかない」などだ。
このタイプは、恩義や情、同情で相手を支配しようとする上、自己犠牲の意識が強く、復讐心を燃やしやすい。「感情脳タイプ」の期待にそぐわないことをしてしまうと、裏切り者扱いされることがある。
3つ目は、否定で支配する「左脳タイプ」だ。特徴的な言動パターンは、「嫌なら断ればいいじゃん」「もっと要領よくやらなくちゃダメだよ」「規則だから」「それ、どういう意味で言っているの?」「テレビで言っていた」「どうして、やらなかったの?」「はい、論破」などだ。
このタイプは、感情よりも思考を優先し、義務や規範を他者に強要する。相手を否定する癖もあるため、このタイプと会話していると、そのそっけなさに不安を抱くだろう。
4つ目は、要求しながら相手を支配する「右脳タイプ」だ。特徴的な言動パターンは、「相手に恵まれたいなあ」「ここに書いてあるじゃないか」「言い訳は通用しないよ」「○○大学を卒業しました」「服は○○でしか買わない」などだ。
このタイプは理想や幻想を追い求めがちだ。ちょっとしたミスも許されない完璧主義なので、周りの人は息苦しくなる。
「優位に立ちたい人」に理不尽なことを言われたとき、不服そうな顔をしたりブツブツ言ったりしながら従うと、相手はさらに感情的になる。「優位に立ちたい人」はあなたの発言ではなく態度や表情に反応しているのだ。
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