自信とは、貯金のようなものだ。お金と同じように、小さな積み重ねによって、少しずつ貯めていくことができる。
「絶対にうまくいく」と思えることを自信だと思っているなら、それは間違いだ。ほとんどのことは、やってみないとわからない。100%の自信がなくてもやれるだけやってみる、うまくいかなくても軌道修正しながら挑戦する。こうした行動を起こすうちに「自信貯金」が貯まっていく。頭で考えるだけで動かないままでは自信貯金は貯まらない。つまり、自信があるから動くのではなく、動くから自信がわいてくるのだ。
健康な人なら、「歯を磨く」「息を吸う」などの行動は「自信がある」などと意識することなくあたりまえのように行っている。習慣として行ってきたことは自信をもってやっているものだが、そうでないことには自信はわいてこない。もし人前で話す自信がないなら、それは人前で話す経験が足りないからだ。繰り返し人前で話す機会があれば必ず自信がわいてくる。「やればできる」という経験を重ねていけば、どんどん自信がわいてくるはずだ。自信貯金が貯まれば貯まるほど、できることは増えていく。貯まった自信は使うほどに増えていき、決してなくならない。
自信貯金の貯め方はシンプルだ。「やりたいと思っていることをやる」、これだけでいい。自分の期待に応えることで自信貯金は貯められる。
やろうと思っていたことを実行する快感は成功体験となり、自信になる。反対に、考えているだけでいつまでもやらないでいる不快感は「できなかった」という失敗体験となる。自分の期待に応えられないことは自信を奪い、自信貯金の借金になってしまう。「やりたいのにやっていないこと」があるのは、借金を重ねているような状態だ。しかし、そんな借金がある状態でも、「やりたいことをやる」貯金を何回か繰り返すことであっという間に「返済」できる。
「やろうと思っていることをやる」といっても、特別なことをしなければならないわけではない。大事なのは、自分の期待に応えること。これまでやってきたことを淡々と続けることも、大きな自信になる。
自分が何をしてきたか、何をしてこなかったかは、自分自身がきちんと見ている。一時的に自信をなくす出来事があったとしても、自信貯金は決してゼロにならない。どんな状態になっても、平常心に戻り、目の前のひとつひとつのことに取り組むことで、自信は回復していく。
コツコツ貯めた自信貯金は、貯めた行動と同じことにしか使えないわけではない。「根拠のない自信」として、なんにでも使えるようになる。
自信貯金には大きくわけて2つある。「Do(する)貯金」と「Feel(感じる)貯金」だ。
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