「毎日を上機嫌に過ごす」ことで、多くの恩恵を得ることができる。その1つが、「人間関係が良くなる」ことだ。
明るい笑顔で、楽しい話をしてくれる上機嫌な人の近くにいると、それだけで気分が明るくなる。そのため、上機嫌な人は多くの人に好かれるのである。
一方、不機嫌でいつもムスっとしている人は、見ているだけで嫌な気持ちになる。そんな人に親しく話しかけてくれる人はいないだろう。
19世紀のイギリスの作家サッカレーは、「上機嫌でいることは、社交界において、最上の装飾品となる」と述べている。つまり、きれいなドレスや宝石(装飾品)よりも、上機嫌でいるほうがその人を美しく輝かせるのである。
上機嫌でいることにお金はかからない。本人がそう心がけるだけで、より美しい人になり、いい人たちが周りに集まってくるのである。
『幸福論』で有名なフランスの哲学者アランは、人が幸せに生きていくコツとして「いつも上機嫌でいること」を挙げている。そして、『幸福論』には「不運やつまらない物事に対しても、上機嫌に振舞うことが大切だ」と書かれている。
人は不運なことがあると不機嫌になり、怒りっぽくなったり近くの人に当たってしまったりする。だがアランは、そんな時こそ「上機嫌に振舞うことが大切だ」と指摘する。上機嫌でいることは「物事を軽やかにする」、つまり「軽やかに受け流すことができる」からである。
上機嫌でいれば、不運なことやつまらないことも「この経験はいつか役に立つだろう。だから前向きに生きていこう」と上手に気持ちを切り替えられるはずだ。
「いつも上機嫌でいる」ためには、「楽天的でいる」ことが重要だ。必要以上に心配せず、「最後はすべてうまくいくはずだ」と信じて、前向きに生きていくようにするのである。
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