精神科医Tomyの人づきあいはテキトーでいいのよ

無理せず「めんどい人」をかわすコツ
未読
精神科医Tomyの人づきあいはテキトーでいいのよ
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無理せず「めんどい人」をかわすコツ
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精神科医Tomyの人づきあいはテキトーでいいのよ
出版社
日本実業出版社

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出版日
2024年09月20日
評点
総合
3.5
明瞭性
3.5
革新性
3.5
応用性
3.5
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おすすめポイント

他人が気になって仕方がない、他人の言動にモヤモヤする……。

社会で生きる以上、誰しもこんな経験はあるはずだ。本書は「気持ちがラクになる」言葉かけでSNSでも人気の精神科医Tomy氏が、寄せられる相談の中で最も多い「人づきあい」に関する悩みを「テキトー」に吹き飛ばす方法を伝授する。

紹介されるのは「自己中心的な人」「察してほしい人」など、いわゆる「めんどい人」への対処法。「いるいる、こんな人」とうなずきながら読み進めていくと、次第に問題は相手ではなく、自分の中にあることに気づかされる。「人生のよし悪しは主観で決まるの」と著者が言うように、他人に振り回されず、納得できる「自分軸」を貫けるかどうかは、あくまで自分の思考や行動にかかっているのだ。

「他人など気にしない」という人には、本書を読んで自分が「めんどい人」になっていないか考えてみてほしい。要約本文でも取り上げたが、「上から目線」は承認欲求の表れという指摘に、ついつい「上から」な物言いをしがちな要約者はドキリとさせられた。本当に自分軸で生きているなら、他人の評価など気にならないはずだという言葉には耳が痛い。

「自分軸」に基づく思考法や、相手に媚びずに物事を円滑に動かすテクニックを知りたい方には、本書をおすすめしたい。医師としての知見に加え、著者自身の人生経験、それから「アテクシ」を一人称とする独特のオネエ言葉の親しみやすさが、生きづらさをやわらげる本書の「テキトー」論に説得力とぬくもりを持たせている。

著者

精神科医Tomy(せいしんかい とみー)
1978年生まれ。東海中学・東海高校を経て、名古屋大学医学部卒業。医師免許取得後、名古屋大学精神科医局に入局。精神保健指定医、日本精神神経学会専門医。精神科病院勤務を経て、現在はクリニックに常勤医として勤務。2019年6月から本格的に投稿を開始した旧Twitter(@PdoctorTomy)が大きな反響を呼び、2024年7月時点でフォロワー39万人超。テレビ・ラジオなどマスコミ出演多数。『精神科医Tomyが教える1秒で不安が吹き飛ぶ言葉』(ダイヤモンド社)、『精神科医Tomyの気にしない力 たいていの心配は的外れよ』(大和書房)などのベストセラー著者で、「心が軽くなる」「じんわり幸せになれる」と、その言葉に励まされる人は多い。

本書の要点

  • 要点
    1
    自己中心的な人に対応する時、おすすめの手法は「アイメッセージ」だ。相手を主語にして責めるのではなく、自分の気持ちを伝えることを意識しよう。
  • 要点
    2
    自分の価値観を押しつけてくる人の意見は、参考にならなければ「そういう考え方もありますよね」と受け流そう。あくまで「自分軸」で意見を取り入れるかを決めていれば、相手も相応の態度をとってくれるはずだ。
  • 要点
    3
    パートナーの「束縛」問題は、価値観の違いの問題だ。軽くとらえずに、しっかりと向き合い、お互いの納得できるルールを決めよう。

要約

めんどい人への対処法

自己中心的な人

人の話を聞かずに自分ばかり話す人。指摘されても「自分が正しい」と言って聞かない人。そんな「自己中心的な人」はたいてい、自分に問題があるという自覚がない。だから「アナタは間違っている」と指摘したところで、関係が険悪になるだけだ。

著者のおすすめの対応法は「私(I)」を主語にした「アイメッセージ」を使ったコミュニケーションだ。「アナタは間違っている」という「アナタ」を主語にした「ユー(You)メッセージ」では、なぜそう言われないといけないのかと反発されやすい。「〇〇されると悲しくなるよ」「〇〇してくれるとうれしい」と、相手の行動を具体的に示して、自分はどう感じるかを伝えるといい。それだけで、相手も素直に受け止めやすくなるはずだ。

「枠組み設定」は、精神科医も使うテクニックだ。通院頻度や服薬の量など、患者さんとの治療関係には一定のルールがある。だから、「このルールが守られないと治療できませんよ」という「枠組み」をあらかじめ設定しておくようにするのだ。同じように、自己中心的な人と接する時には、相手の行動で許容できないことを伝え、それが守られなければ対応しないとはっきり言っておくことが有効だ。明確な「枠」を設けておくことが、身勝手な相手に対処する上でも効果を発揮する。

やたらとネガティブな人
Zorica Nastasic/gettyimages

口を開けばグチばかり。アナタが言葉をかけても「でも」「だって」と言って聞き入れない。こんな人はズバリ「私のグチを聞いてほしい」だけだ。グチを話すことでストレスを発散したいだけの相手なら、自分が疲れないための対処法を考えよう。

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要約公開日 2024.12.05
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