クロージングとは、締結を求めることだ。買う、買わない、という選択肢を与え、「今、決めてください」とお客様の背中を押すということである。営業の成約率は通常30%といわれているにもかかわらず、著者が98%という驚異的な数字をたたき出したのは、偶然でも魔法でもなく、クロージングをきちんとしたからだという。
クロージングをしっかり行わないとお客様は決断を先延ばしにする。決断を先延ばしにすると、人は変われないし、夢にも近づけない。そう信じているため、著者は堂々と即決を求めたそうだ。
どんなにいい説明をしても、失敗が怖くてクロージングをかけなければ契約に至らない。相手を心からわくわくさせて、自らの意思で「買う」という選択をしてもらうことが大事なのだ。
営業には、基本的な「順番」がある。その「順番」を守ることで確実に成果を上げられるのだ。これを、営業基本動作という。
ブリタニカという会社の実績ある営業基本動作をアレンジした、著者の営業基本動作を紹介しておこう。
まずは第1ステージ「探す」である。見込み客を選ぶため、マーケティングをし、アポイントメントをとる。
第2ステージは「説明する」だ。コミュニケーションを通してお客様のニーズを聞き、何にわくわくするのかというツボを見つける。その後、まず1回目のクロージング(フロントトーク)で、「もし
気に入ったら今日決めてくださいね」と決断を意識させたのち、プレゼンテーションを行い、最終的に2回目のクロージングで決断を求める。
第3ステージは、「フォローする」、つまり継続のためのケアをすることだ。お客様が商品を購入した後も関係を大事にすることで、その後の活動が広がっていく。
今すぐに商品がほしいというお客様は、「買います」と自ら言うかもしれないが、そうでもない人は言わない。後者の人は、「買いますか?」「買いませんか?」と聞かれないと決断するきっかけを持てない。
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