最近の傾向として、ビジネス書はどんどん読みやすくなっている。『マンガでわかる 7つの習慣』(宝島社)の大ヒットを機に、マンガでビジネス書を紹介する類似のシリーズが次々に刊行され、男性のビジネスパーソンのみならず、女性や中学生にまでビジネス書の読者層が広がっている。
また、『体脂肪計タニタの社員食堂~500kcalのまんぷく定食~』(大和書房)のヒットをきっかけに、ビジネス書のフォーマットに則ったダイエット本も増えている。大ヒットした『人生がときめく片付けの魔法』(サンマーク出版)も、ある意味ビジネス書のフォーマットに則った「お片付け本」であり、「ファッション」「グルメ」など、ビジネス書のテーマが従来に比べ、幅広くなっていることも特徴だ。
貴重なお金と時間を投資して本を読むのに、つまらない本や役に立たない本を掴みたくないと思うのは当然だ。著者がこれまで読んできた膨大な本の中でも、学びの少ないビジネス書には、以下のような傾向がある。
1.「働かないで○千円儲かる方法」といった、楽して儲かることを謳った本
2.本がフロント商品になっており、高額なセミナーや情報商材を販売するための本
3.著者のブランディングや店の集客、会社の宣伝のみが目的の本
では、どのようにして自分にとって学びの多いビジネス書を選べばいいのか。本を探すにあたっては「自分がどんな本を探しているかを明確にする」「探している本を発見できるようアンテナを張る」ことが必要だ。
自分が読みたい本のジャンルが決まったら、Amazonを定期的にチェックしたり、書店を回ったりして、気になる本を手帳にメモするのだ。
雑誌や新聞の書評から読むべきビジネス書を選ぶのも、有効である。これらの書評は執筆者がはっきりしており、文章も読みやすい。また、日経新聞の広告欄も、新刊や売れ筋の本を知るのにおすすめである。
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