リアルビジネスもネットビジネスも本質的には同じである。なぜならホームページには見込み客(新規顧客)の獲得、会社・商品・サービスの知名度アップ、売上アップ、実店舗への誘導、既存顧客のリピートオーダー、社員の採用、アフターフォローといったさまざまな機能を持たせることができるからだ。また、ホームページも実店舗も、立ち上げてからが勝負という点でも性質が似ている。
しかしホームページの売上が悪い会社の社長は、リアルビジネスとネットビジネスを切り離して考える傾向にあり、ホームページに対する期待度が低い。これがホームページで売上があがらない主な原因だと考えられる。ホームページを実店舗のインターネット上の支店ととらえ、定期的に更新しなければならない。
ホームページを自社で作成できない場合には、ホームページ制作会社に外注する必要がある。その際は自社の中に、ホームページを担当するウェブマーケティング担当者をおき、制作会社との橋渡し役を担ってもらうとよい。
ホームページ担当者を決めるうえでの重要なポイントは、マーケティングセンスのある人を選ぶこと、社長が率先して関わること、他の仕事との兼任ではなく専任にすることの3つである。ついパソコンに詳しい人を担当にしてしまいがちであるが、ホームページをインターネット上の支店と位置付けるなら、支店の売上に貢献できる営業センスのある人が適任といえる。また、ホームページ運用は、他の業務の片手間でできるような仕事ではないので、専任のほうが望ましい。
ホームページ制作会社はホームページ制作のプロではあるが、「売れる」ホームページ制作のプロではない。売れるホームページを制作するためには、どのようなお客様にどのような商品をどのように販売し、どんな接客をすればいいのかを知っている必要がある。しかし、一般に制作会社はそのようなノウハウを持っていない。よって、ホームページ制作会社に丸投げしてしまってはいけない。
また、「安い」という理由だけでホームページ制作会社を選んではいけない。会社の売上を伸ばしてくれるかどうかを判断基準にすべきである。具体的なポイントとしては、マーケティングへの理解や設計能力があること、ホームページ制作のノウハウを公開してくれること、スピードに対応できる体制があることなどが挙げられる。
「未来を語る前に今の現実を知らなければならない。なぜならば常に現実からスタートすることが不可欠だからである。」これは現代経営学の発明者ピーター・ドラッカーの言葉であり、ホームページ制作においても当てはまる。
ホームページの改善にあたっては、ホームページの訪問者数・売上や利用しているお客様の特性といった現状を把握することが欠かせない。そのうえで、競合他社のホームページの分析を行うことも重要となってくる。なぜなら、競合他社の動向を把握し、競合他社の戦略をさらに上回って市場のニーズに対応することで、シェアの拡大が可能となるためだ。
アクセスログ解析とは、ホームページにアクセスした訪問者の情報を解析することである。ホームページでは閲覧数、訪問者数、どのような経路をたどっているか、どこの検索ツールからホームページにたどり着いたか、どのようなキーワードを検索してホームページを訪問しているのかなどが記録されている。
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