ゴールドプランなら4,000冊以上が全文読み放題! 7日無料体験はこちらから
会社で活躍する人が辞めないしくみの表紙

会社で活躍する人が辞めないしくみ


本書の要点

  • 現在、多くの会社が、多額の費用をかけて人材紹介会社に依頼をする、採用広告を出すなど、新規採用には力を入れている一方で、できる社員・辞める社員の流出については、「いい人だったが残念だった」で終わってしまい、その原因究明がしっかりと行われていない。

  • 「できる社員が辞めないで働くにはなにが必要なのか」についても、社員の側、会社の側、時代の流れなど、いろいろな角度から考える必要がある。

  • 「会社で活躍する人が辞めないしくみ」とは、1つの手法によるものではなく、感情的で人間性あふれる人と人とのつながりである。

1 / 8

【必読ポイント!】 会社のしくみ

社員には「安定」よりも「安心」を

stokkete/iStock/Thinkstock

著者は、会社の仕組みとして 「安心」を与えることを重要視している。

「安心」は心が落ち着いていることで、「安定」は変動のないことである。

「安定」して変動がない状態においては、新しいことに無関心になってしまい、変化に対応できる体質ではなくなってしまうが、「安心」が無くなったら、いつも心配事ばかりという状態になり、目の前の業務に集中することができない。会社は、社員を「安定(固定)」させてはいけないが、「安心」を与えないといけない、というのが著者の主張である。そして、安心とは、お金、働く環境(事務所・PCなどのハードと、理念・目標などのソフトの両方が必要)などから成り立つものであるとしている

また、会社の仕組みとして、マニュアルを作る意義が大きいと著者は主張する。マニュアルは、(1)仕事のノウハウのマニュアル、(2)チームの運営方針のマニュアル、の2点が重要であると考えられている。これらマニュアルの作成によって次の効果が得られる。

①部長と課長の指示が相反するなど、指示系統の混乱が解消し、人間関係で仕事を辞めるリスクが軽減される。

②マニュアルを作成する際に、マニュアルを作成する層のコミュニケーションが活性化する。

③ブラックボックスとなっていたノウハウを明文化することで、特定の社員に仕事を依存することを防ぎ、特定の社員が退職した際のリスクを軽減できる。

2 / 8

職場環境

前向きに働ける雰囲気をつくる

nineeak/iStock/Thinkstock

第2パラグラフでは、職場環境に焦点が当てられている。

「前向きに働ける雰囲気をつくる」ために著者が重要と考えていることとして、

(1)会社のゴールを社員と共有する

(2)プロジェクトをつくり一体感を生む

(3)働く場所にこだわる

(4)コミュニケーションの場を意図的に用意する

(5)当たり前が徹底した文化をつくる

(6)社員の安全に気を配る、

などが挙げられている。

もっと見る
この続きを見るには...
残り3125/3930文字

4,000冊以上の要約が楽しめる

要約公開日 2014.03.18
Copyright © 2025 Flier Inc. All rights reserved.

一緒に読まれている要約

日本の会社40の弱点
日本の会社40の弱点
小平達也
情熱を注いで、働く
情熱を注いで、働く
山元賢治
一流役員が実践している仕事の流儀
一流役員が実践している仕事の流儀
安田正
まだ「会社」にいるの?
まだ「会社」にいるの?
山口揚平
事業創造のロジック
事業創造のロジック
根来龍之
「大発見」の思考法
「大発見」の思考法
山中伸弥益川敏英
「企業変革」入門
「企業変革」入門
鈴木博毅
ルールを変える思考法
ルールを変える思考法
川上量生

同じカテゴリーの要約

「話が面白い人」は何をどう読んでいるのか
「話が面白い人」は何をどう読んでいるのか
三宅香帆
頼るのがうまい人がやっていること
頼るのがうまい人がやっていること
有川真由美
リーダーの否定しない習慣
リーダーの否定しない習慣
林健太郎
記憶脳
記憶脳
樺沢紫苑
「リーダーシップのベストセラー100冊」のポイントを1冊にまとめてみた。
「リーダーシップのベストセラー100冊」のポイントを1冊にまとめてみた。
藤吉豊小川真理子
頭のいい人が話す前に考えていること
頭のいい人が話す前に考えていること
安達裕哉
リーダーの「任せ方」の順番
リーダーの「任せ方」の順番
伊庭正康
無料
締め切りより早く提出されたレポートはなぜつまらないのか
締め切りより早く提出されたレポートはなぜつまらないのか
安達未来
カスハラの正体
カスハラの正体
関根眞一
経営12カ条
経営12カ条
稲盛和夫