ゴールドマン・サックス、マッキンゼー・アンド・カンパニー、ハーバード・ビジネス・スクールの全てを経験した戸塚隆将氏。本書において彼はエリートに共通する48の「基本」を解き明かしている。ハイライトではその一部を抜粋して紹介しており、興味を持った方はぜひ本書を購入していただきたい。
戸塚氏はハーバード・ビジネス・スクール(HBS)に行って良かったこととして、①友人関係、②視野の広がり、③一定の自信の獲得を挙げている。
HBSの他の学生もMBAの価値についてほぼ同様の意見を持つが、なかでも一番に挙げる価値は「友人関係」だという。だからこそ、HBSの学生は人脈作りに時間を惜しまない。
事実、HBSは別名「パーティースクール」と揶揄されるほど、飲み会やパーティのイベントが多い。学期中はクラスへの出席やグループ学習に加えて、毎日最低10時間以上の自習が求められるため、食事の時間すら惜しいと思えるほど忙しい。彼らはそれでもどうやってイベントに参加する時間を捻出するかに頭を悩ませるのだ。
HBSの学生が他の学生との交流に時間を使う理由は、人との時間に投資をすることを重要視しているからだ。目の前の勉強や仕事に励むことも必要だが、何よりも友人・知人と一緒に時間を共有し、その結果、人とのつながりが広がっていくことが大切だと認識しているからである。
例えば、会員制ファッションサイトのギルト・グループの共同創業者2人はHBSのクラスメートだ。HBSのクラスメート同士で創業したケースは、戸塚氏の卒業年にも見られたそうだ。
戸塚氏自身、マッキンゼーを退職し、独立した当初、一緒に会社を立ち上げた仲間は、大学時代からの親友だった。学生時代に将来一緒にビジネスを立ち上げることになるとはお互い想像していなかったという。
スティーブ・ジョブズがスタンフォードの講演で述べたように、人間関係はまさに「connecting the dots」であり、利害関係を越えた何かのつながりを信じることが、結果として人間関係を発展させることにつながる。そのためには日頃から分け隔てなく、幅広い人間関係を構築することが大事なのだ。
週に1回、必ず社外の友人・知人と情報交換することは、視野と人脈を広げる目的で、とても効果的だ。自分の興味と異なる関心を持っている人や、異なる環境で育った人などと積極的に話をしてみると、そこから思わぬ発見があったり、新たな目標を見出したりできるものだ。新たな仕事やビジネスチャンスを見つけ、キャリアにおいても成長する機会を開くことができるかもしれない。
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