「自分とはなんだろう」という問いは、多くの人が一度や二度、考えたことがあるだろう。自分とは何か。その答えに正解はない。つまり人それぞれなのだ。わたしの定義は、「オノレ、みずからを、他と分ける」。他人と自分の違いを、受け入れるということだ。
人と比べ、焦ったり、悩んだりする。人と自分の差を考えるときは、幸せな気持ちであることは少ないかもしれない。しかし、人との差に落ち込むのではなく、自分と周りの人は違う、自分は独自な存在なのだ、と気づくことが、幸せになるための第一歩だ。
周りがみんなそうだから。世の中ってそういうもの。そうした思考回路に入るのではなく、「誰が何と言おうが私はこれがいいんだ、好きなんだ」と思えるとき、自然と強い気持ちになるのではないだろうか。人との差があるから「あなた」なのだ。
自分では冷静に判断したつもりでも、実際は他人の価値観や思惑で自分の行動を決めてしまうことがある。たとえば、テレビ、雑誌、ネットなどの情報には、発信者側の意図が含まれているが、それらをもとにして行動を決めてしまう場合などだ。この場合、自分の考えとは違うのに、繰り返し情報に触れることで、それが自分の考えのように勘違いしてしまうのだ。
ところが、頭は勘違いしても、心は勘違いしない。他人の価値観で導かれた「幸せ」に真の幸せを感じることはできない。自分の心が感じる幸せが、自分の価値観になる。あなたが心から「楽しい!」と思える瞬間を探し、積み重ねていこう。そうすることができれば、たくさんの幸せな気持ちに満たされた人生になることだろう。
幸せをつかむために必要なのは、「自分」を意識したうえで、目の前で起きることに向き合い、判断し、対応することだ。その先に、あなた自身の幸せがある。
人は日々の生活の中で、何十、何百という決断をする。
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