コンピュータは、主記憶装置からデータを読み出して、計算して、その結果を主記憶装置に返すという「処理」を繰り返し行っている。そしてその処理をどのように、どんな順番で行うのかを規定するものを「プログラム」という。プログラムによって、コンピュータの処理速度や機能は大幅に変わる。
プログラムとして利用できる言語は多く、主要なものだけでも200種類を超える。ビジネスパーソンは、プログラム言語を覚えるよりも、アルゴリズムを理解することを優先した方がいいだろう。
グーグルやフェイスブック、アマゾンなどの企業は、アルゴリズムを効果的に利用してグローバルで成功している。たとえばアマゾンには、「この商品を買った人はこんな商品も買っています」という欄があり、ユーザーに商品をすすめる仕組みになっている。アマゾンがユーザーを集めたのは、このレコメンドサービスがあったからだ。大量のデータと多種多様な関係者に囲まれているなか、競争に勝つためには、最適なアルゴリズムを瞬時に分析して適切かつ多大な打ち手を打っていかなければならないのだ。
アルゴリズムとは、「コンピュータを利用して与えられた課題を解決するための処理手順のこと」である。アルゴリズムは「思考プロセス」、プログラムはアルゴリズムを表現するための「言語」に相当するといえるだろう。
アルゴリズムについて、名刺を並び替えるという課題を例にとって説明しよう。名刺を50枚用意し、好きな方法でその氏名が五十音順になるように並び替えるとする。コンピュータに対してどのような命令を与えて名刺の並び替えを行うかという、その解法がアルゴリズムだ。
コンピュータは、こちらが実現したいことを完璧に指示しないと期待通りには動かない。これは、プログラムを作成するにあたって理解しておくべきことだろう。コンピュータに100%の指示を出すためには、次のポイントを押さえる必要がある。
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