できるところからスタートする

コンテンツマーケティングの手法88

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コンテンツマーケティングの手法88
出版社
エムディエヌコーポレーション

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出版日
2018年11月21日
評点
総合
3.5
明瞭性
3.5
革新性
3.0
応用性
4.0
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おすすめポイント

誰もがスマートフォンを持ち、インターネット上ですぐに情報収集することができる現代、企業・団体がWebサイトを持たないという選択肢はないであろう。だが、それを読者にとってより良いページにするというのは簡単なことではない。コンテンツひとつとっても、何を書くべきか、書くことが決まれば、どんな情報が必要でそれらをどのように収集するか、誰に書いてもらうか、誰かに頼むのであればどのようなフォーマットが必要か……などと、考えただけで既にヘトヘトである。

さらに、Webサイトの利便性を高め、よく検索される関連ワードを調べて検索上位表示を目指すなど、細かい作業も様々だ。「どこから始めたら良いのだろう」と思ってしまう。

本書は、コンテンツマーケティングのプロ4人による共著だ。コンテンツマーケティングの基本から、面白い記事の書き方、さらには広告を使っての集客というステップまでが5章に分けて紹介されている。5章の中に全88の手法が紹介されており、全部読み通しても良し、必要なところだけを読んでも良し。88個全てに難易度が明示されているため、主題の通り「できるところから」始められる構成になっている。専門的な言葉も出てくるが、最初から全てを完璧に理解する必要はない。

本書のなかに、「Webサイトも長い目で見て育てていくもの」という言葉が出てくる。自分もサイトと一緒に成長していけば、いつしか結果もついてくるのだろうと思うと、私にもできるかなという気がしてきた。

著者

敷田 憲司(しきだ けんじ)
フリーランス(屋号「サーチサポーター」)。Webマーケティング専門のコンサルタントとして活動中。大手保険会社、建設会社や電器メーカーのWebサイトのSEO、SEM、アクセス解析からコンテンツの企画・作成など全般の業務を手掛け、Webメディアや書籍での執筆も多数。共著に『できるところからスタートする コンバージョンアップの手法99』(MdN)、著書に『文章力を鍛えるWebライティングのネタ出しノート』(翔泳社)がある。

岡崎 良徳(おかざき よしのり)
技術とコンテンツの両面からSEO施策の実施をサポートするSEOコンサルタント。一方的に施策を提案するのではなく、考え方やノウハウも共有し、クライアントが自走できる状態になることをモットーとする。家電EC→求人広告営業→地域情報メディア運営→現職と、転職エージェントには喜ばれない幅広いキャリアを活かし、さまざまな業種・業態のクライアントの施策を立案・実施している。好きなものはお酒とアクアリウム。

岸 智志(きし さとし)
株式会社スタジオライティングハイ 代表取締役/ライター。漫画原作から書籍執筆、取材記事、セールスライティングまで「執筆」を専門に活動している。紙媒体かWeb媒体かを問わず、ターゲットや目的に合わせて情報を文章に落とし込むのが得意。今後はライター講座の開催を予定している。この本を執筆中に、第1子となる長女が生まれたばかり。

納見 健悟(のうみ けんご)
株式会社フリーランチ 代表取締役。建物の設計・コンサルを経て、専門誌「日経アーキテクチュア」等で取材・執筆。建設系コンサルティング会社の山下PMCで広報部門を立ち上げ、インハウス担当としてWeb、書籍、PRなどマーケ全般を担当。現在は、BtoB企業を中心に、複数の企業のマーケティング・集客を顧問契約でサポート。「“売れる”は設計できる」をコンセプトに、経営者やマーケ担当者と一体となり、ロジカルで実践的なマーケティングを推進。

本書の要点

  • 要点
    1
    Webコンテンツページの目的は、「読者にとって有益な情報を与えること」だ。そうすることでWebコンテンツページは、検索結果の上位に表示され、多くの人に読んでもらえるものになる。
  • 要点
    2
    オウンドメディアとは、企業や団体などが積極的に自社製品・自社サービスについて情報発信をするサイトのことである。
  • 要点
    3
    ユーザーは、答えを求めてWebコンテンツページを訪れている。だからWebに載せる記事では、ユーザーが知りたがっている「答え」を冒頭に書くのが鉄則だ。

要約

コンテンツマーケティングとSEOの基本

SEOの基本的な考え方
anyaberkut/gettyimages

SEOとは、Search Engine Optimization(検索エンジン最適化)の略である。GoogleやYahoo!などで検索したとき、自然検索結果の上位に表示されるようにWebサイトを作成・改善していくことを指す。自然検索結果とは、検索エンジンに表示される検索結果画面のうち、広告枠以外の部分に表示されるもののことだ。

検索結果の上位に表示されるほど、Webサイトはユーザーの目に留まりやすくなり、ユーザーがクリックしてくれる可能性も高まる。広告費などがかからないため、無料で人を集めることができる点もメリットだ。

Webページを自然検索結果の上位に表示させるためには、そのページを「検索クエリの意図を満たす有益な情報が掲載されている」状態へと作り込んでいかなければならない。なぜなら、検索エンジンのアルゴリズムが、そうしたWebページを評価する仕組みになっているからだ。よって、Webコンテンツページをつくるときは、「検索上位に表示させること」を目的にするのではなく、ターゲットが知りたいことや、ターゲットに知ってほしいことをわかりやすく説明することを意識するべきだ。

また、「SEOはあくまで集客手段の一つ」ということも覚えておきたい。場合によっては、SEOよりも広告出稿のほうがより効果を発揮することもある。Webサイトの目的達成のためにどの手段が適しているのかを考えてみよう。

SNSで自然リンクを獲得

自分のWebサイトを広めるための施策として、自作自演のリンク構築や有料リンクは、意味がないばかりかリスクのある行為となった。しかし現在でも、被リンクはSEO上で効果を発揮する。きちんと運営されているサイトから自発的に張られるリンク(自然リンク)は価値のあるものだ。

自然リンクを獲得するために利用すべきなのがSNSだ。現代人の多くがTwitterやFacebookを利用しているだろうから、SNSを通じてリンクを張ることができる。SNSを積極的に活用して露出を増やし、被リンクを獲得しよう。

Twitterでは、大多数にウケるコンテンツも現れるが、それを毎回作り出すのは難しい。まずは少数でいいから、応援してくれるファンを育てるつもりでアカウントを運営しよう。

そのためには、怪しいアカウントと思われないことが重要だ。プロフィールをしっかりと設定し、運営主体を明らかにする。その上で、自社製品について言及してくれる人のツイートを積極的に「リツイート」したり「いいね」したりして、自社アカウントの存在を知ってもらう。

一方で、むやみにリプライをしたり、DMを送ったりすることは危険だ。一歩引いた立ち位置から、顧客にとって有益な情報を発信しよう。そうすれば徐々にフォロワーが増えていくだろう。その状態で自社サイトについてツイートすれば、フォロワーたちがリツイートしてくれるかもしれない。

マイナスのSEO施策
SARINYAPINNGAM/gettyimages

Googleのアルゴリズムからマイナス評価を受ける行為は、サイトの信用度を下げてしまう。本書で紹介される「マイナスのSEO施策」を3つ取り上げる。

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要約公開日 2019.03.14
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