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超効率勉強法の表紙

最短の時間で最大の成果を手に入れる

超効率勉強法


本書の要点

  • 真に効果が高い勉強法には、積極的に学ぶ「アクティブラーニング」という共通項がある。アクティブラーニング化の2大ポイントは、「想起(思い出すこと)」と「再言語化(自分の言葉に置き換えること)」だ。

  • 「想起」を使いこなすテクニックは、「クイズ化」「分散学習」「チャンク化」の3つである。

  • 「再言語化」を使いこなすためのテクニックは、「自己解説」「ティーチング・テクニック」「イメージング」の3つだ。

  • 学習の効果を高めたいのなら、「勉強前の準備」に時間をかける必要がある。

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やってはいけない勉強法

ハイライトは単なる気休め?

世間で推奨されているが科学的には効率が悪い。まずは、そんな勉強法の一部を紹介していく。

1つは、「ハイライトまたはアンダーライン」だ。教科書や参考書の大事だと思った部分に印をつける人は多いだろう。しかし、心理学者の多くはこれを、ただの気休めととらえている。問題は、ハイライトをひいただけで脳が満足してしまう点だ。脳はあくまで重要な情報を選別しただけで、「この内容には覚える価値がある」とまでは判断しない。よって、中身が頭に定着しない。さらには、脳の注意がハイライトされた特定の情報にだけ向かうため、情報の全体像を把握しなくなるというデメリットがある。

「忘れる前に復習しよう」は間違い!

SIphotography/gettyimages

もう1つの効率の悪い勉強法は、学んだことを「忘れる前に学習する」ことである。アメリカで行われた「復習の最適なペース」を探る実験によると、勉強の内容を忘れないうちに復習した生徒は、学期末の成績が最も悪かったという。逆にテストの成績がよかったのは、学んだことを忘れかけた時点で復習した生徒だった。

忘れないうちに復習すると、脳は「すでに知っている情報だから記憶しなくてもよい」と判断してしまう。よって、忘れた頃に復習するのが正解だ。思い出す作業によって、脳が刺激され、記憶の定着に結びつく。

そのほか、語呂合わせやテキストの再読、自分の学習スタイルに合わせるといった定番勉強法も、科学的には効率が悪いという。

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【必読ポイント!】 「超効率勉強法」の基本

使える勉強法に共通するたった1つのポイント

真に効果が高い勉強法には、共通する1つの特徴がある。それは「アクティブラーニング」である。アクティブラーニングとは、授業を聞きながらノートをとるような受け身の姿勢ではなく、進んで頭を使いながら積極的に学ぶ手法のことだ。数十年におよぶ研究データによると、効果が高い勉強法は、アクティブラーニングの要素を含むという。著者が本書で提唱するのは、「アクティブすぎるほどのアクティブラーニング化」である。

アクティブラーニング化の2大ポイントとは?

BrianAJackson/gettyimages

アクティブラーニング化の2大ポイントは、「想起」と「再言語化」だ。

1つ目の「想起」は、「思い出すこと」である。人間の脳に情報を刻み込むのに最適な時期は、思い出す作業をした直後になる。模試を何度も受けたほうがいいというアドバイスが科学的に正しいのは、必要な情報を思い出そうとして、脳がよい方向に強化されるからだ。勉強法を見直すときは、「思い出す作業をどこかに組み込めないか」と考えるとよい。

2つ目の「再言語化」は、「自分の言葉に置き換えること」である。これは何かを記憶するよりも、何かを理解するときに大事になる。

たとえば、英語の「on」という前置詞の使い方を理解したいとする。辞書的な用法をそのまま覚えたり、「on the desk」などのフレーズを丸暗記したりしていないだろうか。これでは応用が利かない。一方、「onとは、具体的なものに限らず、何かに接触していること」などと、自分の言葉で表現すると、理解がしやすくなる。このように、「わかりやすく言い換えるとどうか」と考えることが、アクティブラーニングの基本である。

想起テク(1)「クイズ化」

ここからは、学習において最も大事な「想起」を使いこなすためのテクニックを紹介する。それは、「クイズ化」「分散学習」「チャンク化」の3つである。

まずは「クイズ化」である。覚えたい情報をクイズにして、自分の記憶度をテストする方法だ。代表例は単語カード、模擬テストなどである。これらを行うと、単にテキストを再読したときと比べて、約50~70%も記憶の定着率が上がることが明らかになっている。

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要約公開日 2019.05.21
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