人生100年時代と聞いて、真っ先にお金の不安を思い浮かべる人も多いだろう。退職金の減少や年金の低下傾向からも見て取れるように、会社や国からもらえるお金は減っていく。その一方で寿命は延び、なかなか死ぬことができないのだ。
勝間和代氏(以下、勝間氏)は、お金の不安をなくす一番簡単な方法は、定年退職後も何かしらの形で仕事を続けることだという。年金が現役時代の収入の3分の2~半分に相当するならば、60代以降の収入は現役時代の半分~3分の1になっても問題ない。年金と合わせて、現役時代と同じくらいの収入を得られるように設計すればよいのである。
勝間氏はまた、全てのベースとなる「健康」の重要性を指摘する。健康を害すると働けなくなるだけでなく、病院代や働けないことによる収入の損失などといったコストがかかるからだ。
勝間氏は日々、「睡眠」「食事」「運動」の3つを徹底的に管理しているという。例えば睡眠と運動の管理においては、スマートウォッチを活用している。うっかり夜更かししてしまう、うっかり運動不足になってしまうなど、気を付けていても「うっかり」は起こるものだ。だから自分の意志を信用せず、ガジェットの力を借りているのだという。
勝間氏はまた、予防医療としての睡眠の重要性を強調する。睡眠は身体的な疾患のみならず、ストレスの軽減を通して精神的な疾患をも予防する。いくら稼ぐ能力があっても、睡眠不足が全てを台無しにすることを忘れてはならない。
久保明彦氏(以下、久保氏)もまた、健康の必要性を指摘する。久保氏が自身の体験に基づいて勧めるのは、60歳になる前から運動習慣を身に付けて、筋肉をつける「貯筋」をしておくことだ。年金受給年齢は上がっていく一方なのだから、一生働き続けられるよう、健康をキープする覚悟を持たなければならない。
体力が衰えると、仕事の生産性は格段に落ちる。長時間デスクに向かう「ワーキングロング」ではなく、短時間で集中して効率よく働く「ワーキングハード」を目指したい。そのためにも、運動習慣は非常に有効だ。特に水泳と自転車は、頭の中を空っぽにしやすく、ストレス解消効果が期待できる。
和田裕美氏(以下、和田氏)は、稼ぐためのベースとなる概念として「4つの管理」を挙げている。
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