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本書の要点

  • 読みやすい文章は、要点のみを押さえたシンプルで短いものである。だらだらと長い文章を書いてしまう人は、不要な情報や言葉を適切に削ったムダのない文章を書けるようになろう。

  • シンプルな文章を書くためには、まず自分の頭の中で書きたいことを整理する必要がある。文章が上手く書けない原因のひとつは、「書くことが明確になっていない」ことである。

  • 文章に触れる習慣をつくり、テクニックを身につけていけば、書くこと自体が楽しくなっていくだろう。

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「何を書くか」決まらない

伝えたいことをまず明確に

SIphotography/gettyimages

文章を書くためにはまずその内容が必要となる。これは当たり前のことのように思えるだろう。実は、多くの人は書くべきことを明確にできていないために、文章作成に苦労しているのだ。文章の質を上げるための第一条件は、思考が明確になっていることである。「伝えるべきこと」「伝えたいこと」が自分の中ではっきりと整理できている人は、思考を上手く文章化することができるだろう。

「何となくこういうことを伝えたい」という漠然とした考えで文章を書き始めてしまうと、何を言っているのかよくわからない内容になってしまう。わかりやすく納得できる文章には、短くシンプルな文が集まっている。一方で、整理されていない人の文章はだらだらと冗長になりがちだ。文章を書く前に、漠然とした思考をしないようにする。これを怠ってしまうと、「自分はこれが言いたい」と思うことを的確に言語化することができない。

2つの軸を使う

思考を整理するために最適な方法は、2つの軸を立てて考えを明確にすることだ。軸の内容は人それぞれ異なっているが、その2つの軸が交差するところに、「あなたが伝えたいこと」がある。たとえば、あなたが「新しい洋服を買いたい」と思ったとき、「シャツ」の軸と「好きなブランド」の軸の2つを設定すれば、欲しい商品を明確にすることができる。それと同様に、自分が書くべき文章の要素を2つ軸に当てはめるとよい。商品開発の企画書であれば、「自分が興味関心を寄せている商品」と「お客様のメリット」の2つを交差させる。そこで浮かび上がった商品をプレゼン資料の文章に落とし込む。こうした2軸の考え方を日ごろから行なうようにしたい。

これだけでは具体性がないため文章化がしづらいという人は、2つの軸を設定した上で「それを形にするための情報を集める」作業をしよう。営業職の人であれば、他社の商品のアフターケアの内容など、何でもよいので間口を広くして情報を集める。キーワードを設定して具体化することも効果的だ。そうして伝えたいことについて詳しくなるにつれて、あなたの思考はより明確なものとなるだろう。

それでも書けない

そもそも書く習慣のない人は、1つの軸だけでもいいから思考を全部書き切る練習をしてみよう。そうして書いているうちに、文章を書くことに慣れていく。そのあとに、2軸で思考を明確にして書く段階をふむ。

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要約公開日 2020.07.11
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