頭の“よはく”のつくり方

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頭の“よはく”のつくり方
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頭の“よはく”のつくり方
出版社
日本実業出版社

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出版日
2022年04月01日
評点
総合
3.8
明瞭性
4.0
革新性
3.5
応用性
4.0
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おすすめポイント

英語学習、ダイエットやトレーニング、転職や副業……SNSで見かけたリアルな成功談に触発されていろいろやってみたものの、どれも中途半端に終わってしまった。工夫を凝らしているつもりなのに、いつも時間に追われてしまっている。一生懸命がんばっているのに前進している気がしない。そんな人はぜひ本書を手に取ってほしい。

本書のテーマは、頭の中にあるノイズを排除して“よはく”をつくることだ。“よはく”があれば、自分にとって本当に大事なことに集中でき、成果が上がりやすくなるのだと著者はいう。そして、“よはく”をつくるための原則や、頭の使い方、時間との付き合い方、人間関係のストレスを減らすコツを教えてくれる。

要約者は本書を読んで、「いっぱいいっぱいになるのは時間が足りないからではなく、あまりにノイズが多く、混乱しているせいなのだ」とあらためて気づくことができた。混乱しているから、認知能力が落ち、失敗したり、気分が沈んだりしてしまうのだろう。

本書で紹介される “よはく”のつくり方は、どれも具体的で、今日から実践できるものばかりだ。頭の中にあるゴミは書き出して捨てる、時間の“レコーディング・ダイエット”をする、「ひとり時間」のレパートリーを増やすなど、興味のあるものからチャレンジしてみてほしい。本書は、自分にとって本当に大事なことに集中するための指針を得られる、極めて有用な一冊である。

著者

鈴木進介(すずき しんすけ)
思考の整理家®。1974年生まれ。株式会社コンパス代表取締役。現在は「思考の整理術」を使った独自の手法で人材育成トレーナーおよびコンサルタントとして活動中。大学卒業後、IT系企業や商社を経て25歳で起業。「金なし・人脈なし・ノウハウなし」の3重苦からスタートしたため、3年以上まともに給料が取れずに挫折続きの生活を送る。その後、思考を整理すれば問題の9割が解決していることに気づき、「思考の整理術」に開眼。以来、10年以上にわたり研究を重ねて体系化。難しい問題を優しく解きほぐす「思考の整理術」は、フリーランスや起業家、上場企業まで幅広く支持され、コンサルティング実績は100社以上、研修や講演は年間150日以上登壇、セミナー受講者数は累計3万人を超す。

本書の要点

  • 要点
    1
    限られたリソースの中で成果を出すためには、「自分が今、集中すべき大切なことは何か?」を考える余裕、つまり“よはく”が必要である。
  • 要点
    2
    思考によはくをつくり出すために、自分の本質を明確にする、捨てる、減らす、自動化する、振り返る、の5つを意識しよう。
  • 要点
    3
    忙しい日々を送っていると、「やるべきこと」に追いかけられる状態になりがちだ。そんなときは、「やらないことリスト」をつくってみよう。

要約

「いっぱいいっぱい」からの卒業

私たちの頭の中はノイズでいっぱい

大量のTo Doに対応しようと思ったら、クライアントから仕事の依頼が届いた。さっそく取りかかろうとすると、「テレビ会議があと1時間で始まります」と通知メールを受信。あわてて会議の準備を始めた瞬間、スマホにニュースサイトからの通知が届く。無視して仕事に集中しようとしたのに、友人から「久しぶりに飲みに行こう」と連絡がきた――。このように、わたしたちの頭の中は、あっという間にノイズにハッキングされてしまう。放っておくと、ノイズに押しつぶされてしまいそうな勢いだ。

この問題を解決するには、頭の中のノイズを減らし、スペースを空けてあげればいい。ノイズを減らせば、思考に“よはく”が生まれ、大切なことだけに集中できて、ストレスなく行動できるようになるだろう。

本書で紹介する「頭の中によはくをつくる思考法」は、すべてのことに全力を尽くし、すべてを手に入れようとするものではない。基本は「より多く、よりよく」から「より少なく、よりよく」への転換だ。限られたリソースの中で最大のパフォーマンスを出すために、「自分が今、集中すべき大切なことは何か?」を考える余裕をつくり出そう。

【必読ポイント!】 思考に“よはく”をつくり出す「5原則」

「やり方」ではなく「あり方」の改善が先
Anton Porkin/gettyimages

いっぱいいっぱいの日々から卒業して自分らしく生きるためには、物事の捉え方をシンプルにする、つまり思考法を変えることが重要だ。思考法を変えるためにまず取り組むべきは、土台となる基本姿勢を身につけること。「やり方」ではなく「あり方」から変えよう。ここでは、思考によはくをつくり出すための「あり方」について「5つの原則」を紹介する。

原則(1)自分の本質を明確にする

原則(1)は、自分の本質を明確にすること。自分の本質とは「自分が最も大切にしている価値観、心から好きなもの、最も影響が大きいこと」から構成される「自分らしさ」だ。自分の本質を明確にすれば、本質にかかわること以外はすべてノイズだと判断でき、やるべきことの優先順位がつけられる。

自分の本質を明らかにするには「自問自答」が有効だ。

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要約公開日 2022.05.09
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