誰とでも15分以上 会話がとぎれない!話し方66のルール

未読
誰とでも15分以上 会話がとぎれない!話し方66のルール
誰とでも15分以上 会話がとぎれない!話し方66のルール
著者
未読
誰とでも15分以上 会話がとぎれない!話し方66のルール
著者
出版社
出版日
2009年07月27日
評点
総合
3.8
明瞭性
4.0
革新性
3.5
応用性
4.0
要約全文を読むには
会員登録・ログインが必要です
本の購入はこちら
書籍情報を見る
本の購入はこちら
おすすめポイント

「昨日は定時で帰れると思ったら、課長につかまって3時間も残業だよ」「どんな仕事だったの?」「今度の企画会議の資料作りだったんだけどね」「上司の言うことには逆らえないね」

よくある同僚との会話だが、著者は「大変まずい展開」だという。あなたはその理由がわかるだろうか。

その理由とは、同僚は伝えたいことがあって話しはじめたのに、聞き手が質問をして、話の方向性を決めてしまったことにある。たしかにあなたが同僚の立場だったら、「どんな仕事だったの?」と質問されるよりも「うわっ、そりゃ災難だったね」と受け止めた後、愚痴を聞いてもらえるほうがうれしいのではないだろうか。

本書は、2009年に発売されたベストセラーだ。10年以上にわたって愛され続け、会話に悩む人を救っている。

そんな本書によると、話をふくらませるコツは、自分の気持ちや習慣、クセを少しだけオープンにすることにある。「電車に駆け込もうとしたけれど間に合わず、ドア越しに車内の人と目が合って恥ずかしかった」「平日、朝起きてから玄関を出るまでに10分しかかかりません」「旅行のときは電車が出発する30分前に駅につくタイプです」などと、ほんの少し自己開示してみるのだ。すると自然と会話が広がり、お互いのことを知り合えるだけでなく、好感をもってもらえるそうだ。

本書のアドバイスを実践すれば、仕事でもプライベートでも、もう沈黙を恐れることはないだろう。会話に困る前に手に取りたい、頼れる一冊である。

著者

野口敏(のぐち さとし)
1959年生まれ。関西大学を卒業後、きもの専門店に入社。1万人以上の女性に接客し、人の心をつかむコミュニケーション方法に開眼。それをきっかけにコミュニケーションスクール「TALK&トーク」を開校。
現在、(株)グッドコミュニケーション代表取締役。「話し方教室TALK&トーク」を主宰。会話に悩める人が待ち望んだ、具体的でシンプルなコミュニケーションスキルが豊富にあると評判になり、全国各地から受講生が詰めかけている。これまでに5万人以上の受講生を聞き上手、話し上手に変身させてきた。
モットーは「今日習った人が、今日少しうまくなる」。実生活にすぐ生かせるノウハウや会話フレーズを懇切丁寧に伝授している。その温かくユーモアにあふれた人間味に惹かれて、リピートする受講生も後を絶たない。生涯学習開発財団の認定コーチの資格も有している。
現在、大手企業の社員教育、商工会議所、就職対策実習など、幅広い講演活動を行っている。著書に『一瞬で心をつかむ話し方』(学習研究社)などがある。

話し方教室TALK&トーク
http://www.e-0874.net/

本書の要点

  • 要点
    1
    会話では、自分の「聞きたい方向」に誘導しないことが大切だ。まずは相手の気持ちが「プラス」と「マイナス」のどちらなのかを察知し、それぞれに合った反応をしよう。
  • 要点
    2
    あなたの素朴な気持ちを開示すれば、相手は共感し、好意をもってくれて、話が盛り上がる。
  • 要点
    3
    「どうでしたか?」という質問では、話が広がらない。話し手のイメージを刺激する質問をしてみよう。

要約

会話が続く「聞き方」

相手の気持ちを受けとめる

会話を続けるには、なにより「聞く力」が不可欠だ。

話し相手が「私、コブクロのファンなんですよ」と言ったとしよう。「聞く力」よりも「話す力」が大事だと考えている人は「コブクロはストリートからスタートしたんですよね。私もストリートミュージシャンの歌を聞くのが好きですよ」などと自分の話にもっていこうとするかもしれない。だがこれではうまくいかない。

なぜなら、相手に自分の話をさせていないからだ。相手はコブクロについて話したいことがあったから、その話をはじめたのだろう。それなのに、聞き手が話題を奪ってしまい、自分の話ができなくなってしまっている。

こうした相手の気持ちに気づけないと、話は決して盛り上がらない。まずは相手の気持ちを慮り、受けとめよう。

反応する
pixelfit/gettyimages

人が話をするとき、聞き手に求めているのは「反応」だ。聞き手が反応してくれないと、話し手はどんどん話しづらくなる。

まずは「うなずき」を意識しよう。聞き上手な人は、話し手の気持ちの変化に合わせて、ゆっくりうなずいたり、強く短くうなずいたりと、変化をつけている。話し手にとっては、熱心に聞いてくれているように感じられて、もっと話したくなるだろう。

「話が続かない」と悩む人は、まず「反応」のしかたを見直してみてほしい。話が続かないのは、話題がないせいではなく、「反応」がまずかったからかもしれない。

いきなり質問しない

会社の同僚から「昨日は定時で帰れると思ったら、課長につかまって3時間も残業だよ」と言われたら、あなたはどんな言葉を返すだろうか。「どんな仕事だったのか」「その日はなにか用事があったのか」「抜け出す口実はなかったのか」などと、話を前に進める質問をするのは、少し待ってほしい。

聞き上手な人はここで「相手の気持ち」に焦点をあてる。なぜなら、聞き手が一番わかってほしいのは「出来事のあらまし」ではなく「そのときの気持ち」だからだ。

まずは相手の気持ちが「プラス」なのか、「マイナス」なのかを想像してみよう。プラスならプラスの反応をし、マイナスならマイナスの反応をする。この場合は「わー」「うわっ」とマイナスの反応をするのが正解だ。

「聞きたい方向」に誘導しない

「聞き上手は質問ができる人」と考えている人もいるだろう。だが本当の聞き上手は、質問より「待つこと」を優先する。なぜなら「質問」は、質問者の「聞きたいコース」に話し手を誘導するものであり、「話し手」の「話したいコース」から外れてしまう可能性があるからだ。

同僚が「昨日は定時で帰れると思ったら、課長につかまって3時間も残業だよ」と言ってきたとき、「どんな仕事だったの?」と質問したら、

もっと見る
この続きを見るには...
残り2954/4068文字

3,400冊以上の要約が楽しめる

要約公開日 2022.06.01
Copyright © 2024 Flier Inc. All rights reserved.
一緒に読まれている要約
働くあなたの快眠地図
働くあなたの快眠地図
角谷リョウ
未読
なぜか好かれる人の「言葉」と「表現」の選び方
なぜか好かれる人の「言葉」と「表現」の選び方
牛窪万里子
未読
仕事の教科書
仕事の教科書
北野唯我
未読
できる人は必ず持っている一流の気くばり力
できる人は必ず持っている一流の気くばり力
安田正
未読
仕事も人間関係もうまくいく放っておく力
仕事も人間関係もうまくいく放っておく力
枡野俊明
未読
またすぐに! 会いたくなる人の話し方
またすぐに! 会いたくなる人の話し方
野口敏
未読
あのひととここだけのおしゃべり
あのひととここだけのおしゃべり
よしながふみ
未読
現代病「集中できない」を知力に変える 読む力 最新スキル大全
現代病「集中できない」を知力に変える 読む力 最新スキル大全
佐々木俊尚
未読