できる人は必ず持っている一流の気くばり力

未読
できる人は必ず持っている一流の気くばり力
できる人は必ず持っている一流の気くばり力
著者
未読
できる人は必ず持っている一流の気くばり力
著者
出版社
出版日
2018年05月16日
評点
総合
3.7
明瞭性
4.0
革新性
3.0
応用性
4.0
要約全文を読むには
会員登録・ログインが必要です
本の購入はこちら
書籍情報を見る
本の購入はこちら
おすすめポイント

サービス精神が人一倍旺盛で周囲から好感を持たれる、けれど段取りがイマイチで重宝されないAさん。お客様や関係者の空気を敏感に察知し豊富なアイデアを持つが、そのアイデアを社内外に通すことができず、実績につながらないBさん。あなたの周りにもこのような人がいるのではないか。どちらも優れた個性を持つものの、仕事でうまくいかないのはなぜなのだろう。

本書の著者は対人対応トレーニング・交渉術・プレゼンなどビジネスコミュニケーションの専門家でベストセラー『超一流の雑談力』を手掛けた安田正氏だ。著者は「気くばり」こそが仕事の成果を生み出す「源泉」であり、すべての仕事の土台だと断言する。著者の知り合った一流のビジネスパーソンはいずれも気くばりの‟達人”だったという。一緒だと居心地がよく、スムーズに事が運び、会うたびに好印象が増していく。一流の一流たるゆえんはここにあった。

本書では、気くばりは「俯瞰」「共感」「論理」「サービス精神」「尊重」の5つの要素から成り立っており、それぞれを「アンテナ」に見立てた。5つのアンテナ感度を高めていけば「気くばり力」を高めることができる。重要なのは「総合的に」アンテナ感度を高めていくことだ。アンテナ感度をバランスよくすると、成果も評価も劇的に変わり、「仕事ができる人」になると説く。

頑張っているのに空回りしてしまう人は、自らのアンテナのバランスをチェックし、改善していくことで周囲からの評価は劇的に好転し得る。本書をその足掛かりにしていただきたい。

著者

安田正(やすだ ただし)
株式会社パンネーションズ・コンサルティング・グループ代表取締役。対人対応トレーニング、交渉術、ロジカルコミュニケーション、プレゼンテーションなどのビジネスコミュニケーションの領域で、官公庁、上場企業を中心に1700の団体での講師、コンサルタントとして指導実績を持つ。また、早稲田大学グローバルエデュケーションセンター客員教授の他、東京大学、京都大学、一橋大学などでも教鞭をとる。オスカープロモーション所属。あらゆる仕事において「成果と評価を得るために、もっとも必要な能力」である「気くばり」を、「使えるビジネススキル」として、初めて体系的かつ実践的にまとめたのが本書である。著書に、累計64万部を超える大ベストセラー『超一流の雑談力』(文響社)シリーズの他、『英語は「インド式」で学べ!』(ダイヤモンド社)『一流役員が実践している仕事の哲学』(クロスメディア・パブリッシング)などがある。

本書の要点

  • 要点
    1
    「俯瞰のアンテナ」感度を高めるには能動的な仕事をしよう。日々の仕事を分析し改善点を見つけた瞬間、仕事は受動から能動に変わる。
  • 要点
    2
    「共感のアンテナ」感度が高い人は他人に対する関心が高い。相手の立場を踏まえた上で感情に寄り添おう。
  • 要点
    3
    論理的な話のプランを立てるには、あらかじめ「もくじ」を用意してから話そう。
  • 要点
    4
    「表情」と「声のトーン」を意識することで「サービス精神のアンテナ」感度を高めることができる。
  • 要点
    5
    「尊重のアンテナ」感度の高い人は傾聴力のある人だ。うなずきと肯定のあいづちによって、相手へ深い理解や忠誠心を示している。

要約

俯瞰力の気くばり

求められていることの「一歩先」を読む

著者によると、若いビジネスパーソンのうち、「求められているホウレンソウ(報告・連絡・相談)」をできている人は1%にも満たない。なぜなら、そのホウレンソウに「何を期待されているか」まで考えている人が極端に少ないためだ。多くの人は「今日、〇〇会社の✕✕さんに会ってきました」など、自分がやったことしか報告していない。

「俯瞰のアンテナ」を持つには、ホウレンソウに①現状、②見通し、③対処の「3つのポイント」を盛り込もう。①現状は、上司にとって「知る必要のあること」だけを簡潔に述べる。②見通しは、自分が得た感触を踏まえ、今後どうなりそうかを想定する。③対処では、見通しを踏まえたうえで、自分はどう対処をするつもりかを述べる。

この3点を盛り込んで初めて報告になる。先ほどの例であれば以下のようになるだろう。

「今日、〇〇会社の✕✕さんに会いました(①現状)。今週には受注を取ることができそうです(②見通し)。メールでも、もうひと押ししたいと思います(③対処)」

小さな仕事も「プラスα」の改善を探す
wildpixel/gettyimages

プラスαの仕事ができるかどうかは、どれだけ「余計なこと」を考えつくかにかかっている。多くの人は「余計なことをしてはいけない」と考える。

余計か余計ではないかは、行動してみなければわからない。行動して注意されたら、後から修正すればいいだけだ。だから、人に指示されていなくても自分で考えて行動しよう。

一歩動き始めたら、人生は「受動」から「能動」に変わる。「こんなふうにやってみようか」「こうしてみたらどうだろう」と考えること、これが能動だ。能動で仕事をしていると「俯瞰のアンテナ」感度が高まり、仕事を広げていくことができる。

同じ仕事内容でも、受動から能動に変わった瞬間に楽しくなる。すると評価を受ける機会も増えるため、ますます仕事が楽しくなるという好循環が生まれる。

受動的な考えを能動的に変えるには日々の仕事を分析しよう。失敗したときもただ落ち込むのではなく、「次からはここを変更してみよう」と考えた瞬間、仕事は能動に変わるのだ。

もっと見る
この続きを見るには...
残り3581/4462文字

3,400冊以上の要約が楽しめる

要約公開日 2022.06.20
Copyright © 2024 Flier Inc. All rights reserved.
一緒に読まれている要約
優れたリーダーは、なぜ「傾聴力」を磨くのか?
優れたリーダーは、なぜ「傾聴力」を磨くのか?
林健太郎
未読
性格4タイプ別 習慣術
性格4タイプ別 習慣術
古川武士
未読
先延ばしは1冊のノートでなくなる
先延ばしは1冊のノートでなくなる
大平信孝
未読
現代病「集中できない」を知力に変える 読む力 最新スキル大全
現代病「集中できない」を知力に変える 読む力 最新スキル大全
佐々木俊尚
未読
「前向きに生きる」ことに疲れたら読む本
「前向きに生きる」ことに疲れたら読む本
南直哉
未読
あなたの強さは、あなたの弱さから生まれる
あなたの強さは、あなたの弱さから生まれる
小澤竹俊
未読
なぜか好かれる人の「言葉」と「表現」の選び方
なぜか好かれる人の「言葉」と「表現」の選び方
牛窪万里子
未読
結局、自律神経がすべて解決してくれる
結局、自律神経がすべて解決してくれる
小林弘幸
未読