著者によると、若いビジネスパーソンのうち、「求められているホウレンソウ(報告・連絡・相談)」をできている人は1%にも満たない。なぜなら、そのホウレンソウに「何を期待されているか」まで考えている人が極端に少ないためだ。多くの人は「今日、〇〇会社の✕✕さんに会ってきました」など、自分がやったことしか報告していない。
「俯瞰のアンテナ」を持つには、ホウレンソウに①現状、②見通し、③対処の「3つのポイント」を盛り込もう。①現状は、上司にとって「知る必要のあること」だけを簡潔に述べる。②見通しは、自分が得た感触を踏まえ、今後どうなりそうかを想定する。③対処では、見通しを踏まえたうえで、自分はどう対処をするつもりかを述べる。
この3点を盛り込んで初めて報告になる。先ほどの例であれば以下のようになるだろう。
「今日、〇〇会社の✕✕さんに会いました(①現状)。今週には受注を取ることができそうです(②見通し)。メールでも、もうひと押ししたいと思います(③対処)」
プラスαの仕事ができるかどうかは、どれだけ「余計なこと」を考えつくかにかかっている。多くの人は「余計なことをしてはいけない」と考える。
余計か余計ではないかは、行動してみなければわからない。行動して注意されたら、後から修正すればいいだけだ。だから、人に指示されていなくても自分で考えて行動しよう。
一歩動き始めたら、人生は「受動」から「能動」に変わる。「こんなふうにやってみようか」「こうしてみたらどうだろう」と考えること、これが能動だ。能動で仕事をしていると「俯瞰のアンテナ」感度が高まり、仕事を広げていくことができる。
同じ仕事内容でも、受動から能動に変わった瞬間に楽しくなる。すると評価を受ける機会も増えるため、ますます仕事が楽しくなるという好循環が生まれる。
受動的な考えを能動的に変えるには日々の仕事を分析しよう。失敗したときもただ落ち込むのではなく、「次からはここを変更してみよう」と考えた瞬間、仕事は能動に変わるのだ。
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