努力が「報われる人」と「報われない人」の習慣

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努力が「報われる人」と「報われない人」の習慣
著者
出版社
明日香出版社

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出版日
2023年01月21日
評点
総合
3.5
明瞭性
3.5
革新性
3.0
応用性
4.0
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おすすめポイント

あなたの努力は、ちゃんと結果に結びついているだろうか。自己満足になっていないだろうか。がんばっている姿を誰かに見せるためのものになっていないだろうか――。そう言われたら、ギクリとする方もいるはずだ。

そもそもあなたは、なんのために努力しているのか。今取り組んでいることがうまくいったとして、あなたが最終的にめざしているものにどの程度近づけるのだろうか。

そんなの考えたこともない、目の前のタスクに真面目に向き合っているだけだ、と答える方もいるだろう。しかしそれこそが、努力が結果に結びつかない原因かもしれない。

本書の著者で、ベストセラー『「すぐやる人」と「やれない人」の習慣』の著者でもある塚本亮氏は、「努力が報われる人は努力を手段に過ぎないと考え、報われない人は努力を正義だと考える」と断言する。努力しなくても目標を達成できるのなら、それでいい。時には手を抜いたり、他者の力を借りたりすることが「正しい努力」になるケースもある。

「それって、ズルいんじゃないの?」と思う人もいるかもしれないが、まずはその思い込みから脱してほしい。どんなにがんばっても、目標を達成できないなら意味がない。成果を出し、目標に近づくための行動こそ、正しい努力なのである。

本書では「努力が報われる人」と「報われない人」の50の習慣が紹介される。「がんばっているのに成果が出ない」と悩む人に手にとってほしい。

ライター画像
ヨコヤマノボル

著者

塚本亮(つかもと りょう)
ジーエルアカデミア株式会社代表取締役。京都山城スポーツクラブCEO。
1984年京都生まれ。高校時代、偏差値 30 台、退学寸前の問題児から一念発起し、同志社大学に現役合格。その後、ケンブリッジ大学で心理学を学び、修士課程修了。
帰国後、京都にてグローバルリーダー育成を専門とした「ジーエルアカデミア」を設立。心理学に基づいた指導法が注目され、国内外の教育機関などから指導依頼が殺到。これまでのべ4000人に対して、世界に通用する人材の育成・指導を行ってきている。
また、映画『マイケル・ジャクソン THIS IS IT』のディレクター兼振付師であるトラヴィス・ペイン氏をはじめ、世界の一流エンターテイナーの通訳者を務める他、インバウンドビジネスのアドバイザリとしても活躍。2020年にはJリーグを目指すサッカークラブ「マッチャモーレ京都山城」を設立。
主な著書に『ネイティブなら12歳までに覚える 80パターンで英語が止まらない!』(高橋書店)、『頭が冴える! 毎日が充実する! スゴい早起き』(すばる舎)、『「すぐやる人」と「やれない人」の習慣』、『「すぐやる人」の読書術』(明日香出版社)などがある。

本書の要点

  • 要点
    1
    目標を立てるときには、ワクワクするイメージが必須である。禁酒したいなら「お酒をやめて、健康になる」より「お酒に費やしていたお金を貯めて、ハワイ旅行に行く」のほうが効果的だ。
  • 要点
    2
    努力が報われる人は「やったこと」を見える化し、報われない人は「やるべきこと」ばかりを考える。「やったことリスト」をつくり、自己効力感とモチベーションを上げよう。
  • 要点
    3
    仕事を受けるときは、思いこみで動き出さず、相手の話をよく聞いて、要望に的確にこたえることが成功への近道だ。話をうまく聞けると、ちょっとした疑問を質問しやすくなったり、相手からの要望を聞き出しやすくなったりして、ますます結果が出しやすくなる。

要約

努力が報われる人の「思考」

努力は手段に過ぎないと考える

努力が報われる人は努力を手段に過ぎないと考え、報われない人は努力を正義だと考える。

頑張っている姿は美しいものだが、がむしゃらに努力すればいいわけではない。「自分は何を成し遂げたいのか」「そのためにはどうすればいいのか」を整理した上で、必要なら努力しよう。自分がやらなくていいことや、自分ではどうにもならないことに時間と労力を費やすのは「正しい努力」とはいえない。テクノロジーを活用したり、周りにいる人にお願いしたりしてやってもらう方がいいこともある。

努力は単なる手段だ。ムダな努力は捨て、もっと有意義なことに時間を使おう。

過去形で自分をイメージする
delamofoto/gettyimages

努力が報われる人は過去形で自分をイメージし、報われない人は未来に不安を抱く。

心理学では、将来の自分をはっきりとイメージすればするほどモチベーションを維持しやすいと証明されている。1年後の自分はどういう自分になっているか、目標を達成した先にどういう自分がそこにいるのか。イメージが明確であればあるほど、そこに向かっていく力は強くなる。

たとえば「お酒をやめて、健康になる」という目標があったとしよう。目標達成したい気持ちはあっても、いま健康上の課題があるわけでもなければ、なかなかモチベーションが湧きにくいのではないだろうか。それならば「お酒に費やしていたお金を貯めて、ハワイ旅行に行く」という目標の方がワクワクできて、禁酒するモチベーションになる。目標を立てるときには、達成後の自分にワクワクすることが欠かせないのだ。

将来の自分を「過去形」で考えるのもおすすめだ。目標を達成した自分という未来から今を見つめると、モチベーションが湧いてくる。

著者は受験生のとき、志望大学のキャンパスで勉強している自分の姿を何度もイメージした。「あの大学に入りたい」という未来形ではなく、すでに合格した自分という「過去形」にするのがポイントだ。こうして「自分は確かにこの大学に行くんだ」という感覚を受験前から自分に植え付けていた。

目標を達成した自分をイメージすると、モチベーションが湧いてきて、つらいときも心が折れずに済むだろう。すでに目標を実現している人たちを見たり、目標としている場所に足を運んで現地の空気を体感したりすると、より効果的だ。

【必読ポイント!】 努力が報われる人の「軸」

誘惑と戦わない

努力が報われる人は誘惑と戦わず、報われない人は誘惑との戦いを制しようとする。

誘惑に勝とうとする努力はムダだ。カールトン大学の調査によれば、目標の達成率は誘惑物との接触回数に反比例するという。つまり、目標を達成したいなら、誘惑に勝つのではなく、できるだけ誘惑物との接触を減らすことがカギとなる。ダイエットしている人なら、余計な食べ物を家に置かないようにするのが一番だ。

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要約公開日 2023.04.03
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