学びにおいて最も重要なのは、「何を学ぶか」や「どこで学ぶか」ではなく、「どう学ぶか」である。
学びは、何気ない日々の中に転がっている。「どう学ぶか」の手がかりさえつかめたら、日常のすべてが学びの場となる。新たな学びの扉は、見方を変えることで開けるのである。
私たちが学ぶことはすべて「独学」である。たとえ誰かと机を並べても、学びに転換するのは「自分独り」。「独学の地図」とは、あなた自身が描く「オリジナルの知の体系」なのである。
独学には3つの階層がある。
第1階層は、独学のための「行為」である。学びを深めていくためには「疑問」「差分」「他者」という3つの行為が必要であり、これを「独学のトライアングル」と呼ぶ。
第2階層は、その行為を支える「能力」だ。本書では能力を「筋肉」に喩え、「自己批判筋」「保留筋」「抽象化筋」「具体化筋」「表現筋」の5つの筋肉として表現している。
最後の第3階層は、これらを支える「土台」である。継続的に学んでいくには自分が学んだことを整理して、これから何を学んでいくかを定める「地図」が必要となる。この地図を「ラーニングパレット」と呼び、ゴールのない「目的としての学び」の可能性を探る。
独学の3つの階層を理解して実践していけば、身の回りのものすべてが学びに転ずるだろう。
本要約では、第1階層である独学のための「行為」を中心に紹介する。
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